RX-2000Aでございます。
画像はでかいサイズのままで置いてあるのでアップで見たいかたは画像をクリックしてみるとよろし。
スピーカーネットが、昔懐かしいステレオのスピーカーによくついている太い絹糸の編み込みのようなやつです。うっひゃーレトロ。
モーターもちゃんと生きていましたし、耐久性ありますね、クラウン。いつの時代のものなんでしょう?あ、短波もついてる3バンドラジカセです。
クラウンのトランクケース型ラジカセです。クラウン製のラジカセはBUBUブランドのページに2機種OEMモノを載せてありますが、この機種はクラウンブランドであります。
アメリカのラジオにはトランクケース型のものが一時期流行った時代がありましたので、それに倣ったデザインなのでしょう。ラジオのチューニングが半円なのも同様です。
しかしこの製品、合成革が経年変化には耐えきれず、こすると簡単に剥けてしまう状態です。安物のくつろぎソファーを買った時、どんどんソファー表皮が剥げてったことがありますが、それと同じ症状を呈しております。でも、電気的には全く問題なく動きますぞ。そんなに音も悪くないです。というか中音域が強調されたとても聴きやすい優しい音がします。
全く妙に個性的な製品で、ラジオを聞くには3つのスイッチを動かさなければなりません。バンド選択をすると4つです。(1)まずトランクの取っ手の直下にある主電源スイッチをオンにする。(2)次に、ボリュームがスイッチ付きなので(最低音量よりさらに左に回すとカチっと電源が切れる)それをオンにする。(3)テープ・ラジオ切替スイッチをラジオ側にする。普通は(3)だけでオッケーなのですが・・・・。ほんと不思議な作りです。
取っ手の主電源は何のためにあるのか考えてみましたが、もしかしたらあらかじめ録音待機状態にしておいて、録音したいときに主電源を入れてスパイのように隠し録りをするためだったのかも?
テープ操作系のボタンの中に「リピート」という見慣れないボタンがついております。そして大きく「リピートマシーン」と書かれてもおります。テープが終わると巻き戻して再度再生する機能のようです。素晴らしい。でも、キュー・レビュー機能などはありません。ガチャコン系のボタン操作感で、いつかボタンが天井まで飛び出しそうな気がします(笑)。
底に銘板が貼ってありました。クラウンラジオというのが正式名称だったのかな。
アンテナはポップアップアンテナを採用。金かかってるじゃん。その近くにはこっそりとマイクが埋め込まれておりますぞ。
マイクミキシングのレベルを調整するボリュームはどこだろうと探したら、音量ボリュームが二重バリオームを採用していて、外側がマイクミキシングレベルでした。
うーん、カッコイイのかカッコ悪いのかわかりませんし、このクラウンのラジカセの販売経路がどーゆーふうになっていたのかも不明であります。どこで売ってたんだろ。
「どこで売ってたんだろ」と書いていたのを見て、小板橋さんから右の情報をいただきました。なるほど、当時は特に大手メーカー数社が強かった時代ですから、小さかったメーカーはご苦労なされたことでしょうね。貴重な情報、本当にありがとうございます。 RX−2000Aの販売経路についてですが、30年前私が初めて勤めたところが家電問屋だったもので鮮明にこの製品のことを覚えています。AIWAもTDKもカシオもオムロンもクラウンもスタンダ−ドも関東を受け持つ営業マンがたった一人で県外から行商に来ていたという事です。この問屋は約500社位を扱っていたので販売力のない小メ−カ−が販売を委託しに来ていたということです。当時18,9才の私にはこの007ばりのアタッシュケ−スが何ともキザでカッコ良く映って見えました。問屋を通して町の電気屋に少量が流れただけでしょうネ。
2001.7/19記。2002.4/25追記。