受かる人と落ちる人の差

2006年11月30日

 同じように机をならべて勉強していても、志望校に受かる人と落ちる人がいます。この違いは、一口で言えば自分の行きたい学校に対する「想いの差」と言っても過言ではありません。たとえば入塾希望者に面接するとき、どこの大学に行きたいのかたずねますと、「関関同立レベルの私立」、「できたら国公立の大学に行きたいと思っています」というような返事が返ってくることも少なくないのですが、これでは受かりません。仮に最初はそうであっても、勉強を本気ではじめるときには、どうしても京大に行きたい、あるいはどうしても阪大の薬学部に行きたい、大学はまだ決まっていないけれどもどうしても医学部に行きたいといった程度の確信と熱意が必要です。最悪なのはこれの逆のケースです。志望校や志望学部がころころ変わる人の場合、また、少しスランプになっただけで志望校のランクや学部を変えたりする人がいますが、これでは受からないのです。

 いくらでも具体例をあげることができますが、中学のときの成績だけを見れば、関関同立でも無理としか思えない子が、京大のことをいろいろと調べているうちに、どうしても京大に行きたいと思い立ち、実際に合格しているのです。高校3年のときも、担任からは京大なんかおまえが何浪 しても無理だと言われ、調査書を書くのさえ抵抗された子が、そのクラスから5名受験した中で、ふたを開けてみたら、受かったのはその子だけであったという例もあります。今の子の場合、ある中堅の進学校ですが、京大を受けた5名のなかでは模試の成績は常に最低でした。しかし私は絶対に受かると思っていました。それは中学の時から教えていましたので、その子の伸びが受験当日あたりにピークになるようにしていたからです。それと彼自身、京大以外は行きたくないという思いもありました。だから受かったのです。

  国公立の医学部は現在大変な難しさですが、これも本人の思いがどれだけ強いかで8割方決まります。残りの2割が指導者の力です。私にできることはたった2割程度のことです。

  もしあなたが今どこか行きたい大学があるのでしたら、一度相談してください。中には私がどれだけ教えても無理な場合もありますので、そのときは残念ですが、はっきりと申し上げます。

 今のように、いくつかの条件が合わないと無理な場合もありますが、本人のやる気、それに加えて持続力と集中力が必要なのですが、これさえ最後まで維持できれば何とかなります。一度思った志望校はあきらめずに最後まで挑戦してください。だめなのは自分でだめだと思ったときです。


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