上級者用推薦図書

 

2004/7/1


中級から上級者向きの本をご紹介します。

ここに紹介したものは、原則として一般書店で購入できるものです。しかし、マジックの専門書は、大阪や東京などにある大型書店でも、店頭にはない場合もよくあります。ここに紹介しましたものは、もし書店に見あたらない場合でも、頼めば取り寄せてもらえます。また、最近はインターネット経由で簡単に注文できるようになっていますから、それを利用するのもよいでしょう。

リストを見ていただくとわかりますが、松田道弘氏、高木重朗氏の本がほとんどです。
このお二人のお書きになるものは、中身をチェックするまでもなく、買って間違いありません。

両氏は、世界的にも5本の指に入るような碩学です。高木氏は、10年以上前で、蔵書を平積みすれば東京タワーの3倍の高さになったそうです。神戸にお住まいの松田氏は書庫専用のマンションをお持ちです。阪神大震災のときはそれが全部床に落ち、落ちた蔵書を本棚にもとに戻すだけで半年かかったそうです。お二人の本が、どれだけの資料に基づいて書かれているか、想像できると思います。


書名をクリックすると、簡単な解説が読めます。

  1. トランプ・マジック 筑摩書房 松田道弘 456円

  2. 松田道弘のカ−ドマジック 東京堂出版 松田道弘 3,398円

  3. クロースアップ・マジック事典 東京堂出版 松田道弘 2,816円

  4. 夢のクロースアップ・マジック劇場 社会思想社 松田道弘編) 2,913円

  5. トランプ・マジック・スペシャル 筑摩書房 松田道弘 1,650円

  6. 超能力(メンタル)マジックの世界 筑摩書房 松田道弘 1,650円

  7. 松田道弘のクロースアップ・カ−ドマジック 東京堂出版 松田道弘 3,398円

  8. ミラクル・トランプ・マジック 筑摩書房 松田道弘 1,748円

  9. とっておきクロースアップ・マジック 筑摩書房 松田道弘 1,748円

  10. 松田道弘のマニアック・カードマジック 東京堂出版 松田道弘 3,400円

  11. メンタルマジック事典 東京堂出版 松田道弘 2,900円

  12. マジックビデオ90選 東京堂出版 三田皓司 1,900円

  13. 合本『ザ・マジック』 東京堂出版 8,000円

  14. 高木重朗の不思議の世界 東京堂出版 リチャード・カウフマン 2,650円

  15. ル・ポールのカードマジック 東京堂出版 ポール・ル・ポール 3,107円

  16. カードマジック入門事典 東京堂出版 高木重朗・麦谷眞里 2,816円

  17. カ−ドマジック事典 東京堂出版 高木重朗 3,800円

  18. コインマジック事典 東京堂出版 高木重朗 2,500円

  19. 新版 ラリー・ジェニングスのカードマジック入門 テンヨー 加藤英夫 3,495円

  20. カード・カレッジ 第1巻 東京堂出版 ロベルト・ジョビー 4,000円

  21. 世界のコインマジック リチャード・カウフマン 3,800円 New

  22. 図解マジックテクニック入門 東京堂出版 カズ・カタヤマ 1,900円 New

なお、上級者向きのもので、比較的最近のものは「商品紹介」の中にある「本・ビデオ」でも紹介しています。


トランプ・マジック 筑摩書房 松田道弘 456 1989/12

手先の技法を使わずに、巧妙な構成で不思議な現象を作り出すカードマジックの傑作集。
マジックを全くやったことのない初心者から、上級者まで知っておいて損のないマジックが集めてあります。

松田道弘のカ−ドマジック 東京堂出版 松田道弘 3,398 1990/09

カードマジックの世界には、すでにクラシックになっているいくつかのテーマや、一時、流行したテーマがあります。
この本で解説されているカードマジックは、そのようなテーマを松田さんのセンスで作り上げたオリジナルとバリエイション集です。
これを読めば、カードマジックの世界で流行っているものがどのようなものなのか、要領よく学ぶことができます。

クロースアップ・マジック事典 東京堂出版 松田道弘 2,816 1990/09

身の回りにあるものを使って、即席に演じることのできるマジックを集めてあります。特にこのタイプのトリックは、現象を見る前に解説を読むと、こんなものが面白いとは思えないと決めつけてしまうことが多いのですが、ぜひ実際にやってみてください。
高価なネタを使ったもの以上の反応が返ってくるのがわかるでしょう。

夢のクロースアップ・マジック劇場 社会思想社 松田道弘(編) 2,913 1992/05

クロースアップマジックの分野で活躍している方々のオリジナルを集めた作品集です。
赤松洋一、泡坂妻夫、高木重朗、根尾昌志、六人部慶彦、松田道弘、三輪晴彦といった方々の作品が、各、2,3点ずつ詰まっています。

トランプ・マジック・スペシャル 筑摩書房 松田道弘 1,650 1993/04

技法を中心としたカードマジックです。カードマジックを本格的にはじめようとしたら、マスターしておいたほうがよい、必須の技法がいくつかあります。しかしその数は決して多くありません。たった4種類の基本技法をマスターするだけで、いっぺんにカードマジックの世界があなたの前に広がってきます。そのような技法の解説と、その技法を使ったマジックが紹介されています。

超能力(メンタル)マジックの世界 筑摩書房 松田道弘 1,650 1993/07

予言トリック、X線の目(目隠ししたまま当てる)、テレパシーといった現象が合理的な手段でできることを解説しています。
 松田さんがメンタルマジックの本をお書きになるとき、いつも心配しておられるのは、悪用されないだろうかということです。それくらいメンタルマジックにはパワーがあります。エンターテインメントとして上手に演出して演じると、これくらい優秀なマジックはありません。

松田道弘のクロースアップ・カ−ドマジック 東京堂出版 松田道弘 3,398 1994/05

フェイクカード(仕掛けのあるカード)を使わないで、いくつかの有名なカードマジックのテーマを松田さんが考えた作品集です。

技法は数多く使いますが、技法の解説はありません。すでに一般的な技法はマスターしている上級者向きの本です。

ミラクル・トランプ・マジック 筑摩書房 松田道弘 1,748 1994/10

第1部は「技法のいらないカード・トリック」です。セルフワーキング・トリックの傑作が紹介されています。
第2部は「技法とその応用」で、難しいとされていたカード奇術の古典的な基本技法が、比較的やさしく行える近代的な代替手段に移行する経過を具体例で示してあります。

とっておきクロースアップ・マジック 筑摩書房 松田道弘 1,748 1995/02

クロースアップ・マジックを本格的に楽しもうと思ったら、クロースアップ・マジックでよく使われる技法をマスターしておくことです。必須技法はそれほど多くありません。
1.手の中にある品物をかくすパーム
2.手から手へ品物を渡したようにみせるフェイク・トランスファー
3.ある品物をひそかにすり替えるスイッチ
の3種です。

このような基本技法を身につけると、世界的に有名なマジシャンのオリジナルマジックまで、たちまちできるようになります。

松田道弘のマニアック・カードマジック 東京堂出版 松田道弘 3,400 1996/03

タイトルの通り、マニアックな本です。まず技法の解説はありません。「トライアンフ」「カニバルカード」「リーダー続け」「ポーカーディール」等、いくつかの有名なテーマに松田さんがチャレンジして解説しています。間違いなく上級者向き。

メンタルマジック事典 東京堂出 松田道弘 2,900 1997/03

「書籍紹介」の中で紹介しておきました。

マジックビデオ90選 東京堂出 三田皓司 1,900 1996/11

種明かしの本ではありません。マジックのビデオを紹介した得難い本です。

著者の三田さんは、季刊誌『ザ・マジック』に、長年にわたって外国で発売される新刊ビデオの紹介をしてくださっています。この本は、ここ10年くらいの間に発売された数百本のビデオからお薦めのものをピックアップして、解説してくださっています。

本と違い、ビデオは購入前に中身をチェックすることはできません。マジックのビデオを購入するつもりなら、何はさておき、まずこの本に目を通してからにすることを強くお薦めします。カスをつかむことなく、効率よく傑作を鑑賞することができます。

合本『ザ・マジック』 東京堂出版 8,000 1996/09

『ザ・マジック』というのは年に4回発行される季刊誌で、現在(99年7月)40号まで出ています。
それのバックナンバーを集めた合本です。現在、第1巻(Vol.1-10)、第2巻(Vol.11-20)が出ているようです。個別のバックナンバーも入手可能だと思いますので、興味のある方は出版社までお問い合わせください。

高木重朗の不思議の世界 東京堂出版 リチャード・カウフマン 2,650 1992/05

高木先生がお亡くなりになる少し前に、海外で出版された本です。それが翻訳されたものです。
 この本には高木先生が、昔からお好きでよくなさっていたものがつまっています。
中身も様々ジャンルのマジックが詰まっており、たっぷりと楽しむことができます。

ル・ポールのカードマジック 東京堂出版 ポール・ル・ポール 3,107 1991/07

ルポールというの1920年代から50年代まで活躍した、アメリカのプロマジシャンです。カードマジックだけでショーを構成し、長年活躍したのですからたいしたものです。

この本はルーポルが得意としていたカードマジックや技法を解説しています。
 今から見ればシンプルすぎると思えるくらいの現象ですが、回り道をせず、ダイレクトな手段は、上手に演じると大変効果的です。その分、下手な人がやるとマジックになりません。
彼のマジックで最も有名なものは、「封筒に通うカード」でしょう。
客にサインをしてもらったトランプがデックから消えて、しっかりと密封した封筒から出てくるというものです。
このトリックの、世界中の多くのマジシャンが自分のレパートリーにしています。

カードマジック入門事典 東京堂出版 高木重朗・麦谷眞里 2,816 1987/03
カ−ドマジック事典 東京堂出版 高木重朗 3,800 1983/09

この2冊は、カードマジックをこれから始めるのであれば、持っていると重宝します。
有名なカードの技法はだいたい解説されています。外国のカードマジックの本を読んでも、マニア向きのものには、いちいち基本技法の解説などせず、カットしてあるのが普通です。その程度の知識を持っている読者を対象に書いているからです。しかし、マジックを始めたばかりの頃は、そのような基本的な知識がないため、途中で読めなくなることもあります。そのようなとき、参照すると便利でしょう。

 技法だけでなく、マジックの世界では常識になっているようなカードマジックを多数集めてありますので、それも参考になると思います。

コインマジック事典 東京堂出版 高木重朗 2,500 1986/08

コインマジックの基本技法から、有名なコインマジックまで載っています。

新版 ラリー・ジェニングスのカードマジック入門 テンヨー 加藤英夫 3,495

この本は一般書店では購入できませんが、例外として紹介しました。
テンヨーの売場で、ディーラーがいるデパートのマジックコーナなどにあります。通販でも購入できると思いますので、購入希望の方はテンヨーに問い合わせてみてください。

初版は1972年に出ました。92年に、大幅な改訂を加え再版されました。
著者の加藤英夫氏がロスのジェニングスの家に滞在して、ジェニングスから教わったことをまとめたという体裁になっています。

初版が出た頃、ちょうど私がマジックを本格的に始めた頃ですので、この本にもずいぶんお世話になりました。ジェニングスのトリックの中でも、最も有名なのが"OPEN TRAVELLERS"でしょう。それがこの本に載っています。 この本は一般書店では購入できませんが、例外として紹介しました。

カード・カレッジ 東京堂出版 ロベルト・ジョビー 4,000

「書籍紹介」の中で紹介しましたので、参照してください。

世界のコインマジック 東京堂出版 リチャード・カウフマン 3,800


カードマジックに比べて、コインマジック関係の書物はあまり多くありません。「世界のコインマジック」は1981年にリチャード・カウフマンがアメリカで出版した"Coin Magic"を小野坂東氏が翻訳されたものです。一部、特殊なネタコインなどを使うものは省かれていますが、コインマジックの基本技法や著名なマジシャンの技法が数多く紹介されています。またこの種の書物には珍しく、3枚のコインが添付されています。

図解マジックテクニック入門 東京堂出版 カズ・カタヤマ 1,900 

プロマジシャン、カズ・カタヤマ氏がスライ・ハンド・マジック(テクニックを使うマジック)の基本を解説してくださっています。テクニックの解説だけでなく、手順の組み方、構成の仕方などにも触れてありますので、実際に人前で見せるときにはどのような点に気をつければよいのかもわかります。


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