出 演：Eugene Burger
購入先：Stevens Magic Emporium
価 格：$40.00
時 間：約８３分
制作年：1995年
分 類：クロースアップマジック
最初に
ユージン・バーガーは普段、シカゴのレストラン"BIGGS"でマジックを見せています。
このビデオでは、ユージン・バーガーが、バーのカウンター、テーブル、さらにはパーティなどで立ったまま客に見せているときの様子が分かります。
本物のクロースアップマジックのプロというものが、どのようなものかわかるでしょう。
このビデオと同時に、トミー・ワンダーのビデオご覧になった松田道弘氏によると、トミー・ワンダーの演技がまるで子供の演技に見えてしまったそうです。
マニアが感心するような技法など何一つ使うことなどなく、マジックのエンターテインメントというのはどのようなものかを見せてくれます。
内容紹介
実際にやっているのは、数点だけです。
１．ムリカワレット
トム・ムリカ考案の、客のサインしたトランプが財布から出てくるマジックです。
これが本当にすばらしい。これを見たら、絶対ムリカワレットが欲しくなります。
私も最初みたとき、いつスティールしたのか全然気がつきませんでした。ムリカワレットというと、パームをしなくても財布に通うカードができる、初心者用の道具だと思っている人が多いのですが、うまくやれば、こんなにも不思議なマジックになります。
最大のポイントは、財布をラフに扱うことです。
２．ホーンテッド・マッチ・ボックス
バーガーがいつも演じているマッチの箱を使ったマジックです。手の平に置いたマッチの箱が命令で立ち上がったり、自動的に中の箱が出てきたりします。
即席マジックの傑作ですが、マニアはだれもやりません。
３．ブードゥーマジック
灰が客の手に移るもの。これがどういうわけか、数年前から一般の人にタネが広がってしまっています。何かの雑誌にでも紹介されたのでしょうが、残念です。
演出は、バーガーがやっているような感じでやれば、超１級のメンタルマジックになる。
４．テーブルクロスの下から現れるカード
シカゴにある、自分のレストランで長年マジックを演じていたマット・シューリエンのマジックです。
観客にサインをしてもらったカードが、テーブル全体にすっぱりかぶせてあるテーブルクロスの中央に水を数滴垂らすと、クロスを透けて、観客がサインをしたトランプが透けて見えます。クロスの下からそのトランプを取りだし、観客に示します。
このすばらしいマジックが実演されるのを見たのは今回が初めてです。
５．ショットグラスの出現
空の紙袋からウィスキーの入ったショットグラスを出現させます。
紙袋からワインのフルボトルやコーラなどの1.5リットル入りのペットボトルを出現させるマジックがありますね。これは小さなショットグラスですが、その分、いつでも演じることができるので実用的だと思います。
他にも数点、実演しています。マニアのためのマジックではなく、一般の人に見せるマジックはどうのようなものがよいのかわかるはずです。
最後に一言
バーガーは、プロマジシャンになるまえ、哲学を教えていたという変わった経歴の人です。全体の雰囲気が、落ち着いており、アメリカ人によくあるような、くだらないギャグを喋りっぱなしで演じるようなものではないので、私は好きです。
このレストランの客層が、一定レベル以上であるような雰囲気ですから、このような落ち着いた演技が可能なのでしょう。
プロも客層を選べるようになってこそ、一流なのかもしれません。
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