ショー&レクチャーレポート

 

Mr.マリックの超魔術スペシャル(1)

今年(97年)の4月、4夜連続でMr.マリックの「超魔術スペシャル」がHNKのBS2で放送されました。

一人のマジシャンのために、NHKが4日も連続してマジックの番組を放送するのは、Mr.マリックのエンタテイナーとしての実力を十分認めているからでしょう。

Mr.マリックも、これは相当に気合いを入れて作っているはずです。私たちアマチュアマジシャンにとっても参考になる部分が沢山あるはずです。ビデオに記録しておくと同時に、私個人のデータベースの資料として作った覚え書きを公開します。


超魔術スペシャル(1)

放送日時:1997年4月7日 午後8時−8時50分 NHK衛星第2
タイトル:Mr.マリックの超魔術スペシャル(1)
出 演 :Mr.マリック
司 会 :小林克也
ゲスト :ピンクの電話、神田利典


オープンニング

ピラミッド型に組んだ枠の中にスモークが出現。そこからMr.マリックが現れる。

1.ダイス

2個のダイスを観客に振ってもらう。前もって予言しておいた紙を見せると出る目が予言と一致している。

2.4枚のコイン

4枚のコインを観客に握らせて、一枚を手からグラスに移動させる。
2枚目は3枚をグラスに入れて底から1枚貫通させる。
3枚目は手の甲を貫通させる。(半分貫通している状態で見せる)


3.カードスタビング(orカードカッティング)

トランプ一組から1枚のカードを観客に選んでもらい、覚えてもらう。覚えたら、それをトランプの好きなところに返してもらい、よく切り混ぜてもらう。

トランプをハンカチの上に置いて、ナイフをトランプの上に押し当てながら切断して行く。デックの上半分くらいが二つに切れて行く。途中でナイフが止まる。その止まったところのカードを上から突き刺すと観客のカードである。

4.金属のリング

直径5センチほどの二つのリングを取り出す。真鍮のリングが磁気を帯び、ふたつがくっつく。観客がやるとできない。さらに、1本のリングが掌の上で浮く。

5.ボルトとナット

ボルトとナットの間に観客の指輪をはさむ。強く振ると、ボルトから指輪だけが貫通してはずれる。

6.紙袋とコイン

半透明のビニール袋に様々なコインが沢山入っているのを確認してもらう。そこから適当にコインをつかみだし、別の紙袋にコインを20枚ほど入れる。観客に袋を渡し、背中に持っていってもらう。後ろ手で、コインを一枚取り出し、握ったまま前に出してもらう。そのコインの種類と年号を見ないで当てる。

7.メモ用紙に書いたものを指先で読みとる

4人に出てきてもらい、メモ用紙を渡す。各人に、好きな文字を書いてもらう。アルファベット、数字、ひらがな、カタカナ等。書いたら4つに折りたたんで、グラスに入れて混ぜてもらう。一つ取り出してもらい、それを術者が受け取り、背中へ廻して、指先で文字を読みとる。

8.念写

観客にトランプを一枚選んでもらい、覚えてもらう。インスタントカメラでその人の顔を撮るとトランプも一緒に写っている。

9.ESPカード(5種類の模様からできている)

4人の観客に出てもらい、ESPカードを使って、3段からなる超能力風演出で見せる。 けてもらう。これを術者はすべて当てる。

10.お札と椅子

数枚のお札を取り出し、一枚を選んでもらう。そのお札の番号をメモしてもらい、ティッシュペーパに包む。
観客の一人に椅子に座ってもらう。(少し離れて)
お札を包んだティッシュペーパに火をつける、一瞬に燃えてしまう。椅子に座っている観客に立ち上がってもらい、椅子のマットを取り上げてもらうと、さきほどのお札が来ている。
今の椅子に念力を送ると突然動き、自動的にたたまれてしまう。(折りたたみ用の椅子)

11.5つのベル(コレクターズワークショップの商品)

50センチほどの棒に、長さの違う紐がついている。先にはベルがぶら下がっている。観客に持たせて、好きなベルを指定してもらう。観客が念じると、そのベルだけが動く。

 以上、小分類で17種類を演じる。


感想:50分で17種類は多すぎる。お札が椅子の下に移動するものが一番印象的。

メンタルマジックは数多くやればやるほど、印象が薄れてくる。
20年ほど前、ユリ・ゲラーのブームの頃、何度か特番が組まれた。1時間半から2時間の中でやっていたのは、スプーン曲げ、鉄棒曲げ、止まっている時計を動かす、観客の書いた図形を当てるといったような数種類の現象だけであった。

今回はその半分くらいの時間の中で、3倍以上見せている。マジックとしてはどれも一級のものなので、我々アマチュアが見せる場合は、この中のどれでもひとつかふたつだけ見せれば、十分であろう。

メンタルマジックの分野はここ10年くらいで、演出も方法も大変進歩した。今回の番組では、現象、演出、方法が多量にストックできてありがたい。

個人的には最後に見せてもらったベルのマジック。これを見ることができてラッキーだった。これはコレクターズワークショップの製品で、昨年の暮れに購入した。値段が7,000円前後で、コレクタズーの商品としては安い。あれは最初、術者がやって見せて、次に観客自身にさせても、思ったベルだけが動く。道具自体には特別な仕掛けはない。数本の紐にベルがついているので、ひとつだけ動かすことは不可能であるように思えるのがミソ。

お札が移動するものは、フラッシュペーパ製の一万円札がどこかのショップでこっそりと販売されていた。もし入手できれば効果的だが、なくても、新聞や白紙のフラッシュペーパで包んでも十分効果はある。


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