最初に

昨年、新旧のビデオを取り混ぜ、１００本以上見たので、どこで見たのか思い出せないのですが、どこかのコンベンションで誰かがやっていました。昨年(1997年）、ドイツのドリスデンで開かれたFISMをNHKのBS-2で放送していたので、それで見たような気がしましたが、録画しておいたビデオをチェックしてみると違ったようです。原案は、裏表を見せた一枚のトランプを空中に投げ上げると、空中で観客の選んだトランプに変わるというものでした。

現象

基本的な現象は、裏表を見せた写真のようなクレジットがカードを空中に投げ上げると、普通の一枚のトランプになるというものです。変化したあと、トランプの両面を見せることもできます。
演出は好みで色々と工夫できるでしょう。

私がやったのは、財布をテーブルの上に出しておいて、この中に予言のカードが入っていることを前もって告げておきます。観客にトランプを一枚引いてもらい、覚えてもらったらデックに返してもらいます。

「あなたのカードは．．．．．、わかりました。ＪＣＢでしょう」と言いながら財布を開いて、中あるＪＣＢカードを見せる。「えっ、ちがいます？じゃ、ＶＩＳＡカードでした？でもない。じゃ、このロイドバンクのカードでしょう？」と言いながら、このクレジットカードを空中に投げ上げると、観客の選んだトランプに変わるというものです。

添付の解説書についているものは、失敗したら500円あげると言っておき、失敗したのでクレジットカードで500円払うので財布から出してきます。相手がクレジットカードでは嫌だと言ったら、投げ上げると、観客のカードに変わるというものです。

　

実演後の印象

このタイプのネタカードは大昔からあり、アメリカの"Card by Martin"という手作りトリックカード専門で、２０年ほど前作ってもらったことがあります。日本ではあまり知られていなかったのか、FISM以降、突然、色々なディーラーが制作して売り出しています。名古屋のＵＧＭでは、トランプが別のトランプに変化するものがショップにありました。

変化はとてもビジュアルで、変わった後、完全に両面を見せることができますからとても不思議に見えます。観客に手渡すことはできませんから、どうしても観客に調べてもらいたいのなら、変化後、終わった雰囲気でデックのトップに戻す動作でトップチェンジなどの技法を使い、レギュラーカードとスイッチすればよいでしょう。

なお、このテンヨーの製品は、最初に見せるものがクレジットカードのため、変化後のトランプはポーカーサイズではなく、ブリッジサイズになります。私が購入したものに入っていたのはブリッジサイズの、赤裏ライダーバックのバイシクルです。
マニアの多くはポーカーサイズを使っているでしょうから、これを演じるためにはブリッジサイズのデックが前もって必要です。

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