最初に

日常のごく何気ない場面で、相手がマジックだと思っていないときに見せると、予想外に驚くマジックがあります。使い捨ての１００円ライターを使ったこれも、そのようなものです。

現象

どこにでもある使い捨ての100円ライターが、写真のようにねじれたり「くの字」に曲がったりします。観客に手渡しても構いません。もちろん、観客がやっても曲がりません。

コメント

このようなマジックは自分でライターを取り出し、それを使って曲げて見せても効果はありません。ひたすら誰かが同じライターを使うのを待ってください。もしそのような状況を待っていたら100年かかりそうだと思うなら、知り合いに頼んでこれと同じ色のレギュラーを使ってもらい、別の誰かに見せるというのも悪くありません。または自分で普通にたばこを吸うときに、これと同色、同形のライターで吸っておいて、１時間位してから、おもむろにやってみせるのもよいでしょう。

私自身はたばこを吸いませんので、フラッシュペーパーなどに火をつけるときのために、レギュラーとこれを持っています。ライターだけテーブルに残しておき、適当なときにすり替えて曲げて見せます。

また、もしあなたが「スプーン曲げ」ができるなら、それと併用してもよいでしょう。

たとえば、松田さんの『メンタルマジック事典』（松田道弘著、東京堂出版,1997年、2,987円）に解説されています新城氏の方法でスプーンを曲げるとき、ライターで暖めるという動作を入れ、それでスプーンを曲げます。観客にスプーンを渡して、観客がスプーンを調べている間に、ポケットから「くの字」のライターをパームしてきて、テーブルの上のレギュラーのライターとスイッチします。これはどうやっても大丈夫です。自信がないのなら、レギュラーをいったんポケットに入れて、そこで堂々とスイッチしても問題ありません。

観客が十分スプーンを調べたら、返してもらい、それをポケットに仕舞うとき、思い出したように、手に持っているライターを擦りながら徐々に手から出してくると、ライター自体が曲がって出てきます。または、両手でライターを強くねじる動作をしてから見せると、上の写真のようなねじれたライターになり、観客は驚きます。

Ｔ．Ｐ．Ｏ．を考慮して、タイミング良く見せると、このようなものは大変受けます。

補足：写真のように、ねじれたものと「くの字」に曲がったものがあります。値段はどちらも同じです。購入するときは、指定して注文してください。なお、同色のレギュラーライターはついていませんので、自分で手に入れてください。たばこ屋に行けば100円で売っています。

重要な警告

このライターを自作しようとする人がいますが、絶対にやめてください。大変危険です。ひどい人は、中にガスが入ったまま、自宅のガスコンロで熱を加え曲げようとしたら爆発したそうです。

そのようなことをやったら、間違いなく大やけどをするか、火事になりますよ。買っても1,500円程度のことですから、こんなところで危険なまねはしないでください。

魔法都市の住人　マジェイア