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Blue Crystal

ブルークリスタル

 

ブルークリスタル

追加更新::2002/4/18

2000/9/29


最初に

テンヨーの新製品、「ブルークリスタル」(1,800円)です。

毎年9月に東京の三越劇場でテンヨーフェスティバルが開催され、そこで新製品の発表も行われます。今年は4点あったそうです。正式発売は10月中旬くらいになるそうですが、そのうちの2点、「ブルークリスタル」と「マネーカッター」だけ、昨日、梅田の阪急百貨店に入っていましたので購入しました。本当は4点全部を見てからコメントしようかと思いましたが、「ブルークリスタル」が面白かったので、先にこれを紹介します。

現象

薄いブルーでできたプラスチックの枠があります。枠の中は小さなブルーの星が印刷されたプラスチックの板がはめ込んであります。中は透明な板をとおして透けて見えています。

観客に星が印刷されている板の部分に触れてもらい、硬いプラスチックであることを確認してもらいます。

この上に硬貨を一枚置くと徐々に沈んで行きます。2、3秒で底まで着きます。 時間はもっと早くも、遅くも出来ます。

硬貨は沈んでいるのですが、硬貨の周りは元のままです。つまり、硬貨を置いた部分だけがめり込むように沈んでいます。この状態で、観客に硬貨に触れてもらうことも出来ます。

沈んでいた硬貨は再び表面まで浮かび上がってきます。浮かんできた硬貨を観客に取ってもらい、表面を軽くたたいてもらっても、最初と同じように硬い板です。

コメント

これはルーバー・フィドラーのアイディアだそうです。マジックというより、不思議な物質を見たといった感じでしょう。実際に見せるときはマンツーマンか、せいぜい、2、3人までです。それ以上観客がいると見にくいのと、見せる側にも都合の悪いことがあります。

昨晩、I.B.M.の例会がありましたので、買った後そのまま例会に持って行きました。練習もせず、いきなりぶっつけ本番(汗)で見せたのですが、みんな面白がっていました。自分でやってみても、真上から見ているとタネを知っているのに大変不思議に見えます。

先の硬貨が沈む現象は、観客の指輪やマイクロトランプ(1cm x 2cm)のようなものでもできます。解説書には添付されている青い透明板を硬貨の上に置いてから見せるようになっていますが、それを使う必要はないと思います。

また、ブリッジサイズくらいのプラスチックのトランプが1枚添付されています。それを縦に突き刺すこともできます。ただしこれはスムースにできるようになるには少し練習が必要です。ぶっつけ本番ではちょっと無理でした。せめて15分くらいは練習してからやってください。

この「ブルークリスタル」だけを見せるとマジックにはならないのですが、昔からある、ゴムシートを硬貨が貫通するものと併用すれば、観客はいっそう驚くのではないでしょうか。最初、この「ブルークリスタル」でコインを沈めたり浮かせたりする現象を見せてから、例のゴムシートを使い、コインがゴムシートを貫通する現象を見せれば、あらためも出来ますので好都合でしょう。

添付されているプラスチックのカードはあまりできがよくなく、両面テープで留めてある部分がすぐにはずれるのと、引っかける部分が小さいため、私のような老眼が入っている人間には見にくくて、つらいものがあります。あの部分をもう少し改良してもらえば、もっとスムースにできるはずです。

最後に一言

「ブルークリスタル」はおもしろいのですが、「マネーカッター」(1,000円)はお薦めできません。なぜテンヨーがこのようなものを発売したのか理解できません。現象を見ればマジックをやっていない人でも原理は推測できます。9割以上の人がこうなっているのだろうと推測するとおりのことをやっています。売り場で実演すれば、一般の人はまず買わないでしょう。買うのはマニアかコレクターくらいのものです。

★追加情報2002/4/16

『沢浩のブルークリスタルの研究』

沢浩のブルークリスタルの研究

「真珠物語」他、数多くの作品を作り出していることで知られているクリエイター沢浩氏が、「ブルークリスタル」を使ったオリジナル作品を考案されました。その解説書がテンヨーから、発売されています。テンヨーの売り場で、ディーラーが常駐しているところか、テンヨー本社から購入可能です。

過去に考案された沢さんの作品をみると、どれもポエティックでかつユーモラスなものばかりです。今回の作品も、すぐに演じたくなるようなものばかりです。

沢さんは「ブルークリスタル」を「蝶の標本箱」「宝石箱」「深い海」そしてあるときは「星が輝く夜空」と見立て、イマジネーションの世界を自由に飛び回っています。

作品の一部と、タイトルを紹介します。


「ソウル・オブ・バタフライ」

 ここではブルークリスタルの箱は標本箱になっています。この箱の中に、2匹の白い蝶が入っています。それがケースを通り抜けて外に出てきます。さらに標本箱の透明板にサインペンで蝶の絵を描きます。この絵の部分だけがケースの中に沈み込んでいき、再び表面まで浮かび上がってきます。2次元の蝶が箱の中で上下します。

「バミューダ・トライアングル」

プラスチックで、1辺が3.5cmくらいの正三角形を作ります。この枠をブルークリスタルの上に置くと、中に沈み込んでいきます。これがバミューダトライアングルです。この三角形の上に、針金で作った人間や船、飛行機の模型を置くと、すべて中に飲み込まれます。最後に両手をトライアングルの上にかざすと、中の物はすべて消えています。

これ以外にも、「ポップ・アイ」「カメオと宝石箱」「クリスタル・リンキングピン」
「透明の薬」「ミルキーウェイ」「二次元生物」「踊るESPマーク」などが解説されています。


一部2500円です。初期限定に限るそうですが、現在発売されているものには、沢さんのオリジナル作品を演じるのに必要なタネも添付されています。これは在庫がなくなれば終わりだと思いますので、購入時には確認してください。

追加更新2:2002/4/18

蛇足になりますが、最近、ガラス細工の小物を販売している専門店があります。このようなところで買ったガラスの亀や星(上の画像)、携帯のストラップに付いていた「イエロー・サブマリーン」などを使い、私も以前から見せていました。1個300円程度で購入できますので、このようなものを使って、独自のルーティンを作っても楽しいでしょう。

上の画像では大きさがわからないと思いますが、どちらも1センチ程度のものです。

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