時節因縁(じせつ いんねん)
 
 自分の身のまわりに起きるさまざまな出来事や人との出会い、つまり「縁」は刻々と変化し続けています。誰かと出会い、また別れが来るのも、そのような時期(時節)が来たからです。

 自分がこの世に生を受け、自分自身が存在しているのは両親がいたからですが、さかのぼれば祖父、祖母、さらに何代にもわたって、誰かとの縁が続いていたからです。血縁に限ったことではなく、両親や祖父の友人、知人も含めて、それは私自身に関係しています。

 別れも同じです。いずれ親とも別れ、伴侶、子供達とも別れるときが来ます。最愛の恋人や、長年交際を深めてきた友人ともいつか必ず別れるときがきます。死別も含めて、自分と今縁のあるものもすべてと縁が切れ、別れなければならない時が来ます。

 失恋しても、相手を恨む必要はありません。その人とは縁が切れる時期が来ただけです。誰が悪いのでもありません。また新たな縁が生じてきます。誰とどのような縁ができるのか、誰にも予測はできませんが、つねにそのときの自分にとってふさわしい縁が生まれてきます。「あんなくだらないヤツと知り合って損をした」と思うような相手であっても、そのときの自分にはその人と縁が生まれる理由があったから知り合ったのです。その人と知り合う以外、選択肢はなかったのです。たとえ嫌な相手であっても、その人と知り合うことで、自分自身が成長できたはずです。天の計らいは私たち人間には予想もできません。自分の命さえ、生まれるときがそうであったように、死ぬときも予想できません。

 自分に起きるさまざまなことは、それを受け入れ、楽しみましょう。

 


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