バズーカ (Bazooka) |
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一般的な理解では「肩に背負う形式の歩兵携行型無反動砲」というところだろう。俗に「バズーカ砲」とも呼ばれる事からも、バズーカが「純然たるロケット弾発射機」であることを知る人は少ないと思う。「最初のバズーカ」は 1942年11月の「Torch」作戦に投入された「2.36in Rocket Launcher M1」といわれている。「バズーカ」というのは通称であるが、由来は当時のコメディアンが使用していた楽器 (金管楽器に「Bassoon」という物があるが、それの事だろうか?) の形状に似ていた事からとされている。その後、M1A1、M9、M18と改良され、朝鮮戦争で使用された「M20 Super Bazooka」が最終モデルとされる。類似兵器にドイツ第三帝国軍がコピーした「Raketen Panzer B歡hse 43 (RPzB43 ラケテン・パンツァー・ビュクゼと読むらしい。ロケット式対戦車兵器という意味だろうか?)」があるがこちらはオリジナル 60ミリの口径を 88ミリに拡大している。それにしても、ドイツ人の 88ミリ好きは病的な気がする。全く関係のない余談だが。 兵器システムとしてはまぁ、他のロケット弾発射機と同様「ただの筒」である。ロケットの場合は点火しさえすれば「砲弾が勝手に加速していく」訳であるから、バズーカに求められるのは「真っ直ぐである事」「点火装置が付いている事」だけである。発射には射手と装填手の二名であたり、装填手が後方から装填し、射手が照準・発射というサイクルとなる。ロケットの燃焼は砲身内部で基本的に終了し、初速を得た砲弾が惰性で飛翔していく事になる。砲弾飛翔時の飛行安定は安定翼で行い、ライフル弾のような回転は行わない。これは砲弾に採用されている対戦車榴弾 (HEAT High Exprosive Anti Tank) の装甲侵徹力を維持するのにも有効である。砲口に取り付けられたネットは、低温時に燃焼不良を起こした砲弾のロケット噴射が射手に吹き付けられる事があるので、そのジェットから射手を守るためである。ちなみにM9からは、砲身を二分割できるよう改良されている。 ガンダム世界で初登場したバズーカは、おそらく第三話「敵の補給艦を叩け」でガンダムが使用した「ハイパーバズーカ」だろうと思われる。システムとしては「口径が700ミリに拡大 (当サイトでは初期の口径 700ミリの方が巷間謂われる 360〜380ミリ説よりもリアリティがあると判断する)」された事、一名 (この場合はガンダム一機) で運用可能なように「自動装填装置」をつけて火力を向上させている事以外は「全くただのバズーカ」といえる。 次に登場したのは第五話「大気圏突入」でザクの使用したザクバズーカだろう (記憶が曖昧だが、ザクバズーカは第三話で登場しているかもしれない)。こちらも「見るからにただのバズーカ」で、ガンダムで採用されている自動装填さえ採用されているようには見えない。運用としてはおそらく発射機と砲弾を別に携行し、先籠め装填または中折れ式装填を行って単発発射するのだろう。より元のバズーカに近い兵器といえる。口径はおそらく 500〜600ミリ程度だろうか。それでもガンダムのシールドは侵徹可能で、対ガンダム兵装としては優秀な部類といえる。 連邦軍の歩兵携行型バズーカは公国軍少尉コズン・グラハム脱走の際に使用されたが、これは「まさにバズーカそのもの」である。ただし、密閉された宇宙艦内でエアロックの破壊に用いた場合、ロケットのバックスラストによって射手のオムル、居合わせたセイラ、リュウは大火傷を負うはずである。アニメならではの「おおらかな演出」だろう。 「迫撃! トリプル・ドム」では「ジャイアント・バズ」が登場する。明らかに「対艦攻撃兵装」であるこの火器を黒い三連星は「対MS戦闘」に使用している。もちろん元々「木馬攻撃用」に選択された兵装なのだろうが、ガンダムに足止めをされてやむを得ずといった感がある。口径は 600〜800ミリ程度、マガジン状のディテールがあり、公国軍でも自動装填が採用されたようである。このジャイアント・バズはジャブロー戦でグフが、宇宙ではリック・ドムが使用しており、戦争後半の公国軍 MS 火力の中枢となっている。オリジナルのバズーカを理解すれば判るが、この兵装はいつでもどこでも高火力が期待できる、優秀な兵器である。近年では「宇宙では別仕様」であるとか、「ロケット式バズーカ」とか訳のわからん事をいうガンダム考証家がいたりするが、「バズーカを知らない」としかいいようがない。ただこの「ジャイアント・バズ」、ロケットのバックスラストを逃がす開口部がなく、兵器システムとしては「OK」とも言い難い。 公国軍の歩兵用バズーカは「めぐりあい宇宙」においてザンジバル級で脱出するキシリアに対し、シャアが使用した。形状は先の「ジャイアント・バズ」と同一で、おそらくジャイアントバズの元になった兵器なのだろうと想像される。 小説版ガンダムに登場したリック・ドム用「ビーム・バズーカ」については割愛する。何しろ「ビーム」である以上「厳密にはバズーカとは言えない」わけであるから、いってみれば「問題外」である。 宇宙世紀0087には「リック・ディアス用クレイバズーカ」が登場する。マガジン式装填になっているのはよいとしても、やたらディテールがごちゃごちゃしていたり、口径がやたらと小さかったり、問題だらけである。あまつさえ薬莢を排出するための「イジェクション・ポート」まで付いていて、大笑いさせてくれる。ただし、このイジェクションポートはデザインのクリンナップ段階でメインデザイナー藤田克己の手によって「メンテナンスハッチ」と注釈が入っている。 ガンダムMk.II の使用した「ハイパーバズーカ」はリック・ディアス同様リアリティの低い物になっている。一見ハイパーバズーカの正常進化形に見えるが「散弾が発射可能」という荒技を見せてくれる。先述したとおりバズーカの砲身は「基本的にただの筒」なので、散弾などを発射する事はできない。もし発射可能だとしたらそれは「マルチディスペンサー (多目的発射機)」であって、たとえ通称としても「バズーカ」とは呼称されないはずだ。 宇宙世紀 0093には「νガンダム用ニューハイパーバズーカ」が登場する。この時期のロケット砲にどれだけ価値があるのか判らないが、はっきりいって「プラモデル並みのリアリティ」である。一応バズーカとしての要件を満たしてはいるが、砲弾直径も小さく、サイコミュ兵器「フィン・ファンネル」の運用可能なνガンダムに必要な兵装とは思えない。 宇宙世紀 0079年のサイド6 を描いた作品「ポケットの中の戦争」にはデザインがリファインされた「ジャイアント・バズーカ」が登場する。が、はっきりいって「ディテール過多」である。基本フォルムは良好だが (オリジナルのジャイアント・バズになかった「ガス抜き穴」があるのは◎)、ターゲットサイトがあまりにも「精度高すぎそう」である。バズーカのようなロケット兵器はそれほど命中率の高いものではないので、そんなにターゲティングにこだわる必要はない。 0083年の公国軍残党は「ラケーテン・バズ」を用いる。「ラケーテン」というのは先述したとおり「ロケット式の」という意味だが、バズーカというのはそもそも「すべからくロケット式」であるので、さっぱり意味の通じない兵器名になっている。貴方はわざわざ四輪自動車とか、二輪のオートバイとか電動パソコンとか呼んだりするだろうか? |