機動性と運動性

 日本ではよくごっちゃにされているが、本来は全く別のもの。

 機動性は米語で Mobility で、様々な場所に移動し部隊を展開できる性能のこと。巡航速度や、航続距離、補給の容易さに大きな影響を受ける。

 運動性は同じく米語で Maneuverability で、攻撃に対する回避行動などの素早さを意味する。最大推力、重量 (戦闘重量や、乾燥重量など)、あるいは機体デザインに大きな影響を受ける。

 以前はほとんどごっちゃに使用されていたが、最近の軍事用語ではかなり意識して使い分けられている。特に近年では運動性能よりもどれだけ素早く展開できるかという機動性の方が重視されており、空母を中核とする機動部隊や、敵地深く侵入し精密爆撃を行うステルス攻撃機、そして巡航ミサイルなどの活躍が目立つ。ただし、機動性と運動性は両立することが可能 (大日本帝国海軍の超有名艦上戦闘機、零式がその代表) なので、混同の原因にはこのあたりも関係しているのかもしれない。

 本稿に於いても運動性と機動性の使い分けにはかなり気を遣っているので、注意してごらんいただきたい。なお、 MS (Mobile Suit) MA (Mobile Armor) はその名が示すように機動性を重視した「機動兵器」であり、通常兵器より運動性が高いとは限らない。また、ザク IIR などの高機動性仕様も同様で、高機動 = 高運動性を持つことではないはずなので、注意して欲しい。