ニセライト・オブ・ウツノミヤ物語(The Story of "Niserite of Utsunomiya")

 〜コクサン・ギター史に燦然と輝く!?フェイク・ギターは、こうして誕生した。

第6回 百舌鳥鳴く里に春来たり

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○どうも、御田です。

ああ、腰と目が……。
和室で修理するのはヒジョーに疲れます(笑)。工作台がないもんで。

土、日にかけて一気にニセライトを……。
ブリッジは、どうにか、がたつきを抑えることに成功。
フィルモアで購入したブラス・ナットとトレモロのコイル・スプリングをはめこんで、
バコバコ、アーミングをやってみる。あらら、ほとんど狂いなし(笑)。十分実用に耐えうる。

音はといえば、これがなんというか……。んー、あえていうとシンラインに近いか(笑)。
というのはですね、あのギター、ラワン材の三層構造で(ボディの厚さに対して)
ピックアップとポットの部分のザグリが大きい。それをさらに削って(たばこ一箱分くらいの体積)
しまったもんだから、もはやセミ・ホロウ・ボディに近い(笑)。

で、アンプ通さないとパコーン、ペコーンという感じの音。変ですが、これはこれで個性的かも(笑)。
2000円のピックアップは生きていたので、問題はなし。けっこうパワフルです。

あと問題点は、ネック角度をもうすこしつけたいということ。これは、ジョイント部分にスペーサーを噛ませて……。
それからフレット。げじげじで指がひっかかる。ごく目の細かいサンドペーパーでカドを落とし、コンパウンドで磨く。
いちばんいやなのはあのホワイト・ボディであります。便器、チョーク、病院の壁みたいで(笑)。

組み上がったのは昨日の午後2時。
それから2時間ほど弾いてみましたが、われながら、おお、こいつは使える、と。

塗装するには、また全部ばらさねばなりません。白のままならタッチアップでなんとかなるのですが。
HKさん、どうも冷暗所に保存?してたみたいですね。30年もたてば色やけして、白はアイボリーになるもんですが。

というわけで、ハードウエアについては「再生に成功せり」といったところです。
こいつでこんどセッションやりましょう(笑)。ではでは。

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○御田さん、こんにちは。iemuraです。

おお、春ですか!(^^)
そういえば、相模・曽我の里の梅も開きはじめていたな……。

> 追伸
> 土、日にかけて一気にニセライトを・・・。

なるほど。こっちの方で、ジャンク品とされていて、
でもピックアップなどのパーツはきれいで使えそうなヤツを見つけてあるんですが
、こういうのを調達しておく必要は……もはやなさそうですね?

> いちばんいやなのはあのホワイト・ボディであります。

うーん、色ですか。
たしかに白は……なんだけど、ではどうするかということになると、これがけっこう難問で。(^^ゞ
大兄のフィルモア・モズはサンバーストでしたよね。
だから、これに「合う」のがいいのではと思いますが、じゃあ何だということになると……(笑)。

で、マリンブルーって、ディープにするとほとんど黒に見えちゃうんじゃないかと思うんですよ。
でも、ブルーをヘンに明るくするとカヤマ・ブルーに近くなるし(笑)。

たとえば、青系、白系、緑系、黄色系、橙系……と並べていくと、
このへんはみんなむずかしいというか、ダメでしょう?

残るのが、赤系、紫系。それと茶系ですか。
まあサンバーストとの組み合わせを考えると、赤系の“鉄赤”みたいのがいいのでは、
と思いますが。あ、海の色ブルーだったらいいかなあ?
あと、その白ボディを紅茶につけちゃう、とか(笑)

> というわけで、ハードウエアについては「再生に成功せり」といった
> ところです。こいつでこんどセッションやりましょう(笑)。

お疲れさまでした、さすがでございます。
さわるのが楽しみです。(^^)/

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○どうも、御田です。

> そういえば、相模・曽我の里の梅も開きはじめていたな……。

観梅ってのもオツでありますね。こちら方面では新宿御苑の梅がなかなかです。

> > 音は、といえばこれがなんというか・・・んー、あえていうと
> > シンラインに近いか(笑)。

> ふーん、なるほど。シンラインは、ボディ半分の一部が空洞なんですよね。

そう、なので「ポワーン」とした音も出せる。
けっこう好みです。軽いので疲れない。人気はタコですけどね(笑)。

> こっちの方で、ジャンク品とされていて、でもピックアップなどのパーツは
> きれいで使えそうなヤツを見つけてあるんですが、こういうの調達しておく
> 必要は……もはやなさそうですね?

あー、安くていいものだったら、スペアパーツとして抑えておいていいかも。
ダンカンやディマジオでなくても(笑)。
> 残るのが、赤系、紫系。それと茶系ですか。
そう、茶系統が合うような。エクスプローラのうんこ色、黄土色とか、
SGの濃い赤茶……。どこか温かみのある色が好ましい。
ほんとのところはナチュラルにして、クリアラッカーを吹きたいんですが、
ラワン合板なので白塗装を剥がすと恐い(笑)。
ま、陽気がもう少しよくなるまで、色はおあずけにしときましょう。

その前に細かなセッティングをやらないと。
まだ弾きやすいギターとはいえませんから。
ところでローズウッド指板のメンテ用に「レモンオイル」というものがあるそう。
SUMIYAに置いてあるでしょうか。

もっともニセモズは、ローズウッドもどきで、何の木かわかりませんが(笑)。
ではでは。

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○どうも、御田です。

この連休は、細部のセッティングと、ヘッドの「Niserite of Utsunomiya The Mitachan Model……」なーんてデザイン・ロゴを入れてみる。
デカールは売ってないから、自分で作る(笑)。
近所にデザイナーの知り合いがいるから、なんとかなるでしょう。
インレタ使うか、あるいは高度な「手描き」。そいつに頼むとタダでは済まないだろうけど(笑)。

あ、それから歯車の中にM……じゃないNのブランドマークもつくらなくちゃ。
いずれにしてもワザがいります。
音質よりこのロゴが大事(笑)。ではでは。

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モズ用の39ミリ幅ブラス・ナットは、ほかからの転用もむずかしく、 フィルモア楽器でモズライト・オブ・クラシックス用のパーツを新品で購入した。 * - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



ニセロゴ制作中の“秘密の小部屋”に潜入! とはいえ、 「ニセライトとしてのホンモノのロゴ」(ややこしい!)を作っているだけなのだが(笑)。

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○文&構成:iemura

次回に続く・・・・。