2002.12.22 K.Kotani>
こどもアニメに思う事
毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌
月刊近メ像インターネット
2002年12月22日
こどもアニメに思う事
1998年大阪国際児童文学館において、「作ろう !楽しもう!夏休みアニメ教室」が開催された。運営にあたったのは近メ協有志で、驚き盤の制作と、8ミリビデオカメラを利用した粘土アニメの制作が行われた。使用された機材はノーマル8のCCD−V88であった。方法としては全員で粘土を作り、カメラの前に一斉においてはコマ撮りし、また一斉に少し動かすというやり方であった。全体で数コマの撮影に成功した。この講座は2001年まで引き続き同じ形で行われ続けている。その後数人ずつで撮影するという形になり撮影量はやや増えたものの、数コマの撮影が何組かできるという状態であった。対象は一応小学校3年生以上だが、妹弟がついてきた場合は一応OKにしていたようだ。
2000年には、宝塚市ピピアめふにおいて、「子供の日 アニメ教室」が5月のゴールデンウィークにほぼ同じ形で行われた。(小学生以上で)
翌2001年には、夏休みに「ピピアめふ こどもアニメ教室」が引き続き行われた。前回の子供達の反応から、「粘土アニメ一本に絞った方が良いのでは」という事になり、午前・午後各々2時間の教室が粘土アニメオンリーで行われた。この際、早く出来た子供がいたので一人だけで撮ったところ、結局全員を一人ずつ撮るはめになり、思わぬ大量のアニメが出来上がった。早く出来た子は一人で2−3個のアニメを作る事もあった。当初準備していたカメラに加え、2台目の予備のカメラまで動員して撮影する事になった。
2001年4月からピピアめふにおいて高校生以上対象の「ピピアめふアニメ教室」がスタートしていたが、後期に入って参加人数が少なくなり、教室自体の存続が危ぶまれた事から、午前中の空いている時間を利用して、1−3月に子どもアニメ教室を行った。1月の教室では、お兄ちゃんについてきていた4才の女の子が暇そうにしていたので、粘土を与えてみた所、見よう見まねでなんとかコマ撮りに成功した。2月の教室では幼稚園児3名に来てもらい、保護者同伴でやってみたところ、3人ともコマ撮りに成功した。
この様子を見ていると、小学校高学年だから出来る、低学年だから難しいという事はなく、かえって高学年の方がいろいろと考えすぎてなかなか出来ないようだ。また、共通のテーマを与えて何か作らせたり、やり方をいろいろ教えるよりも、コマ撮りの原理を簡単にビデオで説明して後は自由に作らせた方がスムーズに出来上がる様である。3月の講座では、最初に「飛ばせたい」という要望があってセロテープでぶら下げて撮影したところ、それを見て髪の毛でぶら下げて撮影する子も出た。いっぱいいるとカンの良い子・悪い子が当然いるが、カンの良い子がぱっと作ると、カンの悪い子もその様子をみて何とか作ってしまうようだ。また、他の子どもの工夫をまねたりする事が一人ずつ撮影すると出来るようになる。
全員一斉に撮影していた時は、よく分かっていない子は1コマだけ撮影して終わってしまったり、また、ふざけて他の子のじゃまをする事もあった。
4月以降この12月まで毎月こどもアニメは続いている。最近はレギュラーとなったメンバーもあり、とんでもない大作を製作する場合もある。下手な大人よりも飲み込みが早いとも思える。
kotani@mx1.nisiq.net