<2003.06.29 K.Kotani>日本アニメーション学会 第五回大会


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2003年6月29日

日本アニメーション学会 第五回大会



 6月28日-29日の両日、京都市の京都造形芸術大学において、日本アニメーション学会の第五回大会が開催されました。会場の京都造形芸術大学は短大時代とはうってかわって巨大な建物群が林立するキャンパスとなっており、前のひなびたバス亭も屋根付き・トイレ付きで、学校の名前付きになっておりました。(しかし本数の少なさは相変わらず・・・)
  さて、今年のテーマは「表現の拡張としてのアニメーション」ということで、発表内容も、現代美術に浸透するアニメーション表現をアニメーションはあまり知らない美術評論家と美術家がアニメーション以外の美術のサイドから語るプログラムや、作家同士のコラボレーション、フィルム以外のアニメーション表現などがありました。
 メイン会場はなぜか2つのスクリーンに同時に二つの同じ画像を写しながら行われましたが、(確かにどちらかの画像は良く見えました。)テーブルとテーブルの間がせまいために皆長テーブルの端にすわるので空席が多い割に途中から入ると座る場所がないという状態でうろうろする方や通路に座る方もいました。
 発表内容は最近どんどん増えているアニメーション高等教育の結果の発表場所としての「インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル」についてのものや、大藤信郎研究、術語の確定についての研究など(しかしこれだけ技法が増えると、何々アニメという名前を確定するだけで大変で、それぞれの技法を組み合わせたものはどう呼ぶのかと言う問題もでてきますね。)さまざまでしたが、心理学系の発表はなにか行き詰まっている様な印象を受けました。最後の大山会長の発表にもありましたが、「アニメーション作家がすでに経験的に体得している」ところのものを研究しているのですから、たとえば「こういう印象を観客に与えるアニメーションを作ってほしい」として複数のアニメーターに共通の題材で作業を依頼し、その出来上がったものを研究するということもあっても面白いかもしれません。
 展示にあった「動かないアニメーション」(静止画なのに眼の錯覚で動いて見える)はなかなか面白く、かっての3DCGアートみたいに本にすれば面白いかも。(もうでていたら失礼。)
なお、日本アニメーション学会もいよいよ日本学術会議の登録団体となったそうで喜ばしい。



 また、2年間にわたって更新休止していたホームページもいよいよ更新され、URLも造形大の外の独立したものになりました。
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