2006.08.28 K.Kotani>
広島フェス 五日目
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月刊近メ像インターネット
2006年08月28日
広島フェス 五日目
広島フェスも最終日、人数も月曜日だけあって少なめになっていました。午前中は「平和のためのアニメーション2」ですが、コンペで観た作品、他プロで観た作品と重なっていた作品もあり、印象に残ったのは韓国のCG「ツリー・ロボ」メカ表現と自然表現のおおげさぶりがテーマになんとなく馴染んで、CGっぽい絵柄にもかかわらず納得する内容でした。
その後スイス特集2は、コンペに出ていたジュルジュ・ジュヴィッツゲーベルとイサベル・ファヴェの両作家の上映。ジュルジュ・ジュヴィッツゲーベルはコンペ出品作以外のほぼ全作品上映、ファヴェはコンペ出品の「アップルバイ」含む4作品が上映されました。かわいい絵柄ながらみんなばんばん食べられてしまうは、鳥の夫婦はなぜか芋虫を育てるわ、なかなか面白い作品群でした。
2時からはネクサス・ポイント(作家のプレゼンテーションの場所で、フレーム・インとは別)で、アニメーションスープのミュージックビデオの新作上映に続いて、「スキー・ラージヒル・ペア」の劇場板・海外向け英語字幕付きが上映されました。長さが90分位あった事もあり、第一部の終わったあたりで外人の皆さんはそろそろ抜けられて行きましたが、それまでは会場は笑いの連続、さぞやニコル・ソロモンさんは「日本のフェスで変なビデオを観た」と記憶されるのでは。しかし、広島に来てまでアントニオ猪木の「ダァ!」を聞かされるとは思いませんでした。(ちなみに日本版との違いは音楽著作権の関係で「猪木ボンバイエ」のテーマ曲が海外版では差し換えられている、という事だそうです。
その後「フィル・ムロイ特集」を少し観ました。
最後に、フレーム・インでフレーム・インの手伝いをずっとされていた鈴木亜矢さんの「Wooden Island」(学生特集でも上映あり)を観ました。かっちりと作られた作品でした。
フレーム・イン、ネクサス・ポイントとも、最終日はあまり上映がなく、明きのところがかなりありました。せっかくのスペースですが、本プログラムが量が増えてそれを観るだけで精一杯の状態の観客が多く、観客は出品者とその関係者がほとんどという状態が多くて、「広島で上映した」という意味だけで終わってしまっている人もあるようです。自分の上映の回が終わると他の人は観ずにさっさと本プログラムを観に行く出品者も目立ちました。反面作家を呼んでのトークは中々密度のあるイベントとなっていました。
コンペの最終結果は明日掲載致します。
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