<2008.05.25 K.Kotani>第20回CGアニメコンテスト 入選作品上映会


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2008年05月25日

第20回CGアニメコンテスト 入選作品上映会





  5月24日、大阪市の中央公会堂において、今年も、パーソナルCGアニメの最大の祭典、「CGアニメコンテスト入選作品上映会」大阪上映会が開催されました。(東京は5月5日に開催済み)主催者の方は「今日は入場者が少ない」とおっしゃっておられましたが、ピピアめふアニメまつりとうって変わった多数の観客が会場を賑わしていました。
 今回は大賞はなしでしたが、各作品とも技術の進歩に加え、表現としての作品作りをする傾向が強まっており、普通のアート系アニメーションとの差がどんどん詰まってきています。(「溺れる女」ぴろぴと(+水形)など。なお、この作品は解説によると「見る人を不快にする」との事でしたが、この程度で不快になっていたのでは、広島フェスには耐えられないと思いますが。また、かって「外伝」に入り、広島フェスに入選した水江未来さんの新作もありました。)一方、かって8mm自主映画末期を賑わしたバカ映画の伝統もしっかり受け継がれ、会場はしばしば爆笑のうずに包まれていました。(会場審査特別賞(一番拍手の多かった作品に与えられる賞)の「アメリカ大統領アメリちゃん」AHOBOY&ヒロシなど>)
 また、かっての入賞者の方々が各業界で活躍している様子も紹介されていました。(自分の言いたい事を作品で言う「表現」と、自分はこんな事が出来る、という事を「プレゼンテーション」するという事は元々別ものですが、プロになっちゃうと自分の作品作りはしない、というのも何処とも同じですね。)
 当日は特別上映会としてCGアニメコンテストの20周年を振り返る上映がなされ、過去の入賞作の紹介と、CGアニメの流れが主催者より説明されました。初期のCGソフトを自力開発して製作する「理系の時代」(パソコンは理系にしかない)市販のソフトを使う「文系の時代」(卒論等で文系もパソコンを使うようになった)から、現在は「芸術系の時代」に移行しつつあり、「ONE DAY SOME GIRL」や「彼女と彼女の猫」の登場により、観客に「感動」を与える事が出来るようになった、との事でした。
 言い換えると、製作ツールを開発していた時代には、表現を志している人は参入せず、なんとか一般の人が使えるようになっても、表現の方法として実用性が出てくるまでは使えない。最近になって、従来の方法と同等のレベルでの表現が可能となり、表現を志す人が参入してきた、との事でしょう。


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