<2009.3.24 K.Kotani>TAFF09


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2009年3月24日

TAFF09



 武豊(「たけ ゆたか」ではなく、「たけとよ」と読む)アニメーションフィルムフェスティバル2009です。今年で5回目との事。
 会場の武豊町町民会館「ゆめたろうプラザ」は知多半島知多武豊駅から徒歩20分との事でしたが、地図で見ると途中で半分道が消えているし、大きな建物だからすぐ分かるだろう、と思っていたところ、起伏の多い地形で結局道に迷ってしまってなんとか到着。立派なホールです。


 フェスティバルは4つの上映特集とトークセッション、アニメおもちゃの会場展示から構成されていました。
 一日チケット1000円と格安。チケット小さい。


 各上映特集は、国内の主に若手作家の作品から、企画の吉田雅彦さん(pigeon)のお好みの作品を集めたものらしく、よくこれだけの作品をあつめたなというのが正直な感想です。ただ広島でもそうなのだけど、これだけの作品を一気に見ると、個々の作品の印象が残りにくいのは残念。贅沢な悩みですが。
 「作家特集・加藤隆」では最初に上映された「THE CLOCKWORK CITY」は惜しい。25分と言う中編の為か、所々に説明的なセリフが入っているのは余分に感じました。十分に映像でメッセージは伝わってきます。その後に上映された短編はいずれも存分に動いているためか魅力的な画面でしたが、「THE CLOCKWORK CITY」では、個々の画面はやはり魅力的なのですが、映画的な時間軸を使った表現の詰めが少し甘く感じました。
 トークセッション「映像と、音楽と」では、ミュージックビデオを制作している北山大介氏をゲストに吉田さんとのトーク炸裂時間大幅オーバー。プロの映像製作の雰囲気と自主制作との方向性の違いなどがよく分かりました。
 このイベント教育委員会とNPOたけとよという団体の主催になるものですが、NPOたけとよのおじさんたちが裏方でせっせと動いているのがなにかうれしく思えました。
 また、会場では、melacottaというデザインユニットの手になるフリップブックやアニメおもちゃも展示されていました。この映像玩具系の作品も、過去に時々あちらこちらで発表されているのですが、なぜか定着せず、しばらくすると消えてしまう事が多い。最初に見た時の「おっ」という驚きは新鮮なのですが、繰り返し同じ動きになるため、一時的なものに終わってしまうのかも知れません。「繰り返しの動きであってもじっくりとした鑑賞にたえるもの」が今後の課題かもしれません。
 電車の時間もあり最後まではいられませんでしたが、十分満腹できたイベントでした。
 大阪・梅田からの交通費。往路 高速バス2600円と名鉄710円。帰路 名鉄710円と近鉄2300円(チケット屋で株主優待券1600円)+特急料金1850円+環状線170円でした。

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