<2010.2.23 K.Kotani>NEW BOOKS 「モノ学の冒険」


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2010年2月23日

NEW BOOKS 「モノ学の冒険」





「 モノ学の冒険」鎌田東二編著 創元社 税込 2730円
 外国に無い日本固有の「もの・モノ・者・物・・・モノ(生命・魂のある?)」についての様々な文章を集めたもの。このモノは、英語では「it」「one」該当かな?
 純粋な学術書ではなく有る程度一般向けの本なので,新書よりもやや固い程度の文章だが、博多ラーメン風に言うと「メチャカタ・ハリガネ」クラスの文章ではあるので、一般の方は覚悟して読んだ方が良いようだ。
 「モノ」についてのさまざまな立場からの専門家の文章がならんでおり、それぞれに面白いが,あまりにも多角的なので、「群盲 象をなでる」ということわざが思い浮かんでしまった。要は、お題「モノ」という学問大喜利と割り切ってしまえばよいのだろう。
 アニメーション教育についての大西宏志氏の文章も載っているが,授業の内容は大変面白い。ただなぜ「宮崎アニメ」と重ね合わせる必要があるのか。「モノ」につなげるのであれば、普通にそのまま作ればつながるのではないか。また、この「モノ」からの製作法なるもの、何も宮崎監督固有のものではないだろうに・・・などど考えている内に,「これは著者のわなにまんまとひっかかって「モノ」について考えさせられているのではないか」と、ふと思ってしまった。

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