2010.08.13 K.Kotani>
広島フェス終了 次回は2012年
毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌
月刊近メ像インターネット
2010年8月13日
広島フェス終了 次回は2012年
玄関でお出迎えの「ラッピー1号機」ビニール製の「2号機」は場内を盛んに「機動」していた。
グランプリ 「アングリー・マン」 アニータ・キリ
ヒロシマ賞 「ダイバーズ・イン・ザ・レイン」 プリット&オルガ・ピャルン
デビュー賞「ファミリー・ポートレイト」ジョセフ・ピアース
木下蓮三賞「ビデオゲーム・ア・ループ・エクスペリメント」ドナト・サンソーネ
観客賞「ジ・エンプロイメント」サンティアゴ・ブー・グラッソ
その他の各賞はこちらの公式ホームページへ。こちら
今年はASIFAの屋上パーティはあったけど、毎回あったラッピー友の会のパーティは無くなったようです。
最終日、コンペも終わって会場も落ち着いた雰囲気。売店を見るとコンペ入賞作の作品に使用した「原画」をそのまま売っていて3000円くらい、白い紙(ややナチュラル風)にペン、水彩で彩色。これをスキャンしてパソコンに取り入れ、周りの白い所を透明にして重ねてるんだろうなと思う。輪郭はうまく処理できるらしい。
フレーム・イン会場へ。セルフサービスの10円コーヒーをいただく。これは10円玉1枚ちゃりんと入れると1杯10円で何杯でも飲めるから、350円で35杯飲める。
安い。少々喉が痛いので助かる。11時から、「リレーアニメ」「造形アニメーションズ」「創形美術学校」を観る。本会場ほど疲れないし眠くならないのは、作品のパワーの差なのかなあ。
ネクサス・ポイントで大藤賞の「タフガイ」のシリーズものを観る。
ふたたびフレーム・インで「ミカエラ・パグラトヴァQ&A セミナー」を聞く。相原氏が学校に来たときに先生が「日本人を入れると写真をぱちぱち撮ってみんな秘密を持っていくぞ!」と騒いだので、友達とこっそり相原さんの作品を上映して観た、というあたりが新鮮。
最後に、またフレーム・インで「アニメーションを教える学校サミット」で、予告の小出・大西・相原の他、大阪デザイナー専門学校の森さん、造形の木船さんも参加。大学・専門学校でのアニメーション教育の状況がよくわかる。芸術系の学部では「卒業して就職するのは落伍者」という老先生がいるとか、(アナタは「大学に就職」してるのとチガウノカ?)入って来るときに「アニメ」という固定概念があるのでそれは違う、という事を教えるのに1年かかるとか、アニメーションで入ってくる学生よりも映像専攻の学生の方が発想が柔軟だとか。
しかし話を聞けば聞くほど、「アニメーションによる表現」という幅の広い芸術表現の概念を、芸術学部の一つの学科のどこかに押し込む、という事自体に無理があるような気がしてきた。いっそアニメーションという学科は無くしてしまって、芸術学部の学生は、自分の専攻と別にアニメーションも勉強出来て、両方合わせて単位が取れたら卒業OKという仕組みの方が学生も先生もやりやすいんじゃないだろうか。
最終日、最後は受賞作発表と閉会式、受賞作品の上映。見逃した2日目のコンペの作品が3本上映された。ここでシュビッツゲーベルを見のがした事に気づく。嗚呼。
木下小夜子さんが最後の挨拶で、「次回の2012年がすぐに来ます」と言っていたので、次ももう決まっているようです。