<2010.09.25 K.Kotani>ドイツのアートなアニメ作品集


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2010年9月25日

ドイツのアートなアニメ作品集



 9月25日から、京都国際マンガミュージアムで「KYOTO CMEX 2010 ANOMATION WEEKS」が開催されており、25-26日は「ドイツのアートなアニメ作品集」でした。
 在独16年の映像キュレーター・町口由美さんのセレクションになるドイツアートアニメの上映でしたが、観客が少なく申し訳なし。(言い訳ではないが宣伝も少ないぞ)
 こちらもICAFの上映情報確認でアクセスしたところようやく「発見」したような次第です。
 Aプロは実績ある作家の作品集。「モダンな一つ目巨人」(ダニエル・ノケ)はクレイの人形アニメでキャラクターの微妙な表情表現が素晴らしい。顔の粘土をいじくりつつ胴体が微動だにしないのはさすがドイツの「鋼鉄」テクノロジー?! 「EXIT」(ヨーヘン・クーン)は油絵の書き換えアニメですが36分の間に次第に「世界」に引き込まれていく抜群の力量に脱帽。(悪夢というか、「夢」を見ているような不自然な自然な感覚)。「ラブ&ティフト」(アンドレアス・ヒカーデ)どこかで見た事のあるキャラクターを「コマ間」に出没させるなめらかなアニメートに拍手です。
 Bプロはドイツ学生の卒制。高いレベル。世界の学生レベルが上がりつつあるのは広島フェスで実感済みですが、「このレベルまで作らないと世界には届かないよ。(アニメで食べていけないよ)」という事は、最近の日本の学生の皆さん分かっているのでしょうか? (上映されたのはおびただしい作品の中からのセレクションだと言う事は分かっているのですが。)
 単なる作品上映だけでなく、町口さんの解説も素晴らしく、「みんな聞きにこんかい」と申し上げたい。
 今回、PAL作品のせいか、上映がDVDプレーヤーからでなく、パソコン画面の上映になったのも注目。PALからNTSC変換よりも、PAL直のパソコン画面の方がきれいらしいです。

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