<2011.08.13 K.Kotani>シュバンクマイエル展
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月刊近メ像インターネット
2010年08月13日
シュバンクマイエル展
7月22日より、8月14日まで、京都の京都文化博物館別館ホールにて、「ヤン&エヴァ シュバンクマイエル展 the works for Japan」が開催されています。現在の日本の自主アニメの興隆に少なからず影響を与えた作家の展示とあって、会場は多数の来場者で賑わっていました。
前期・後期と分けて開催されるこの展示ですが、今回前期の展示は「the works
for Japan」として、日本にゆかりのある作品群が展示されていました。
映画としても発表された「アリス」の挿絵群(今回はあまり関係ないですが、シユバンクマイエルの「アリス」って昔ーに深夜にテレビ放送されていました。なにか勘違いして買い付けて仕方なく深夜放送したのかな)などの原画や、写真、木版画などが所せましと展示されていました。
木版画のコーナーでは、ダリがかって浮世絵師に木版画作成を依頼した事から、「俺も」とシュバンクマイエルが日本の木版画師に作成を依頼した木版画、木版や製作中の版画が展示され、シュバンクマイエルが木版画師を訪問して話を聞くビデオも上映され、原画を色分解して木版を作り、ひとつの区分を複数の木版に分解して刷り重ね、元の筆のタッチを再現するという木版画師の話が面白かった。作家の制作プロセスまで溯って作品を分解して組み立てる、作家の制作体験を追体験できる、という証言のある貴重なビデオでした。「映画も作ってるの? へーそっちが本業なの?」という木版画師さんの発言と、「その時作りたいものを作っています」というシュバンクマイエルとの通訳を介しての会話も面白い。
このシュバンクマイエル展、京都では後期「映画とその周辺」が10月7日から23日まで開催される予定です。また、 デディケイト トゥ シュバンクマイエル展として、シュバンクマイエルへの映像オマージュ作品や立体・平面作品、映像素材などの展示・上映が大阪・京都で開催される予定です。
