2012.07.22 K.Kotani>
クレイタウンの事など
毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌
月刊近メ像インターネット
2012年07月22日
クレイタウンの事など
パソコンとパソコンに繋げられるカメラがあれば簡単にアニメが作れるソフトとして親しまれて来た「クレイタウン」であるが、現在、「接続出来るカメラがUSB接続のウェブカメラしか現流で存在しない」という危機に直面している。
この他、パソコンでコマ撮り出来るソフトとしては、Windows版ではPremire Elements(最新版では機能が削除されていて出来ないらしい)Stop Motion animation ・SMA(フリーウェアだが、XPまでの対応となっている。テストしたが、どうも動作が不安定)、Macintosh版では、iStopmotion(英語版)、framebyframe(フリーウェア)があり、その他個人・学校等で開発されたソフトもあるが、いずれも状況は同じだ。
Hi8に替わる規格として開発・販売されていたミニDVのビデオカメラの録画されている映像は元々デジタル圧縮されていて、バソコンから取り込む際にそのデータのやりとりだけでパソコン側で圧縮する必要がない。そのため、撮影したそのままの画質でパソコン上で保存・編集できるというメリットがあり、MotionJpegの圧縮伸長ボードを市場から駆逐したのだが、そのミニDVが現在はメモリー録画の機械に市場から駆逐されてしまっている。
そのため、ミニDVのデータ転送機能の一部を利用していたコマ撮りソフトが取り残されてしまった状態になっているわけである。
USB接続のカメラであれば使用可能なのだが、このウェブカメラというのが、安いのはいいのだが、「単焦点・ズームが使えない」「露出はオートのみ・パソコン側からは原則としてコントロールできない」「マニュアルでピントを合わせられる機種が少ない」という状態で、限定した状況下でしか使えない。特に露出が固定出来ない点は厳しく、画面全体の明るさを一定に保持するため、被写体の状況に寄り、自動で絞りが開いたり閉じたりするため、再生すると映像がチラチラと明暗が変わってしまう事が多い。
また、パソコンにアナログのビデオキャプチャーボードを装着すると、そこに入力されたアナログビデオ信号をコマ撮りする事ができるので、昔の8mmビデオカメラを接続してカメラとして使う事は可能なのだが、画質はあまり良くない。
結局デジカメで撮影したものをパソコンで並べて動画化するのが現状ではもっとも安定してかつ画質の高い方法であるが、この為には「露出・ピントが固定でき、ACアダプターで安定して電源が確保出来、撮影中の画面を外部でモニター出来る」という機能を持つデジカメが必要となり、新品では、決してお安くはないようだ。
適切な機能を持ち、かつリーズナブルな価格のUSBカメラをどこかのメーカーで出してくれないものだろうか。