2014.1.18 K.Kotani>
「ハーバーテイル」上映&トーク
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月刊近メ像インターネット
2014年1月18日
「ハーバーテイル」上映&トーク
1月18日、京都市の京都国際マンガミュージアムにおいて、「ネオクラフトアニメーション「ハーバーテイル」上映&監督によるメイキングトーク」が行われました。
1時半からの上映には監督トークがあるという事で、会場には映像系の学生さんとおぼしき皆さんが多数つめかけ、盛況のイベントとなりました。
この「ハーバーテイル」は、スポンサーのある作品ではなく、あくまで伊藤有壱監督の自主作品ということですが、5年の歳月をかけての製作という事でした。トークは京都精華大の津堅准教授が相方を勤め、製作のプロセスなどおおいに盛り上がり、予定を15分オーバーしてようやく終了しました。
印象に残ったのは、「CMのカット割りは劇映画とは基本的に違い、時間軸をどんどん飛ばして表現するので、30秒で普通の劇映画並みの内容が表現できる事が有る。」という下りと、「立体アニメは、カメラと素材があれば、絵コンテが無くてもどんどん作れてしまう。絵コンテが後から出来たり、プロデューサー泣かせの製作プロセスになる事が多いが、実際にものに触って作る実感が有る。」という事でした。
また、当初はGC畑から映像業界に入った伊藤監督ですが、広島フェスでのニック・バークの「チーズ・ホリデー」との出会い以降、粘土などの実態のある素材での製作にとりつかれて、現在の様に実際の素材を動かす技法とCGを巧みに組み合せた製作方法に進化されたとの事です。
自主制作については、「昔の芸術家は、王様からお金をもらって作っていたが、現在の芸術家は自分の表現をしている。」という発言も印象に残りました。