<2014.3.15 K.Kotani>「日本の漫画映画の誕生と発展」上映会


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2014年3月15日

「日本の漫画映画の誕生と発展」上映会



 3月14日から16日まで、大阪市北区中之島の国立国際美術館において、第七回中之島映像劇場「日本の漫画映画の誕生と発展 草創期〜1946」-東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品を中心に-が開催されています。最近のアニメーションの上映会としては異例な事に、金曜日の夕方の回で証言によると60-70名、土曜日の三回の上映会では各回100人を有に超える入場者があり、定員130人の会場はあちこちに空席を残すのみ、という状態でした。(会場内撮影禁止で、写真でお見せ出来ないのが残念)いにしえのアニメファンから、大学などの映像関係者、実験映像関係の方も多く姿を見せていました。
 土曜日の15時からの回では、戦前の自主アニメ作家、荻野茂二氏の作品上映があり、多数観客の前で市販の人形を使った自主アニメが上映されるさまはまるで昔の初期PAFを思わせるものがありました。
 荻野氏の作品には人形の他、抽象的な実験作も数本ありました。また、ストーリーものの「百年後の或る日」ではなんと2032年の設定で「リニアモーターカー」が時速800Kmで登場しました。
 当日の作品上映は35mmフィルムで行われていましたが、作品内にご本人とおぼしき方がパテーベビーらしいカメラを持って実写で登場されるシーンも有り、当時の製作環境がどうだったのか、興味が持てるところです。
 その他に上映された戦前の作品群も、白黒のシンプルな絵柄で技術的には現在と比較して問題にならないようなレベルのものですが、最近の若い作家の方々にも深い感銘を与えたようです。「この作家の方々が現在の技術で作ったらどんな作品になるんだろう」という様な話題もでましたが、むしろ作品の力は、技術よりも、作家の「表現したい」という意思の大きさで決まる、という事を再確認させられたようです。      


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