2017.03.13 K.Kotani>
その後のアニメスタジオ
毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌
月刊近メ像インターネット
2017年03月13日
その後のアニメスタジオ
かって、アマチュアの自主制作用ソフトの「定番」となっていた「アニメスタジオII」ですが、その後、OSの進化に合わせてバージョンアップを重ねる一方、2014年にはMac版の提供が終了しました。また、Windows版では機能制限版がフリーウェアとして提供されるなどしてきましたが、直近ではwindows7・8・10の64ビット対応版がベクターで980円でダウンロード販売されていました。
その後、ベクターでの販売が終了し、バージョンアップ版がWindows10対応として、WindowsShopで4000円(特別期間終了後は8000円)で販売されています。
この、ごく最近までベクターで販売されていたバージョンを購入しましたので、報告します。
複数の絵をレイヤーのように重ねて、セルアニメをマルチプレーンスタンドで撮影するように製作する基本機能は、従来版と変わっていません。
今回のバージョンでは、旧「アニメスタジオII」のように、フォルダに入れた連番画像データをそのまま使える機能が復活しており、その点は再び便利になりました。しかし、旧「アニメスタジオII」では、PICTやTIFFの選択範囲を認識する機能がありましたが、それは使えないようです。
また、セル画を3DCGの様に奥行きをもって回転させる機能も追加されています。
この「アニメスタジオ」、プロ用の「レタス」もそうですが、一旦購入すると、大方の方が「一生もの」になってしまい、開発・販売する側にとっては、「最初パタパタと売れて、後はポツンポツンとしか売れない」困った商品のようです。
正直、1990年代に購入した「アニメスタジオII」ですが、極めて完成度の高い商品で、現在でもまったく機能としては問題なく使えており、最新のOSに対応していさえすれば、現在でも皆様にお勧めしたい商品です。
「アニメスタジオ」はアート系の手描き動画をアニメ化するために極めて便利なソフトだったのですが、その後、セルアニメ専用に特化する方向で進化したようです。
セルアニメ専用アニメとしてのソフトとは別に、使用しない機能をカットし、アート系アニメを作りやすいようなインターフェイスをもった「アート用アニメスタジオ」というものがあってもいいかな、と思いました。