2017.04.24 K.Kotani>
「アニメーションワークショップ」で新事実確認
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月刊近メ像インターネット
2017年4月24日
「アニメーションワークショップ」で新事実確認
1977年頃から1984年まで、東京・名古屋・関西等で、日本アニメーション協会の主催・協力で開催されていた「アニメーションワークショップ」ですが、先日、おもちゃ映画ミュージアムのイベント後の懇親会で、新たな事実が明らかになりました。この「アニメーションワークショップ」に、当時の受講生の作品ビデオの中に漫画家の山岸涼子氏の作品が含まれていた事から、山岸氏が当時受講生として参加されていた事は、一部に知られていました。今回、グループえびせん(アニメーションワークショップをきっかけに結成された自主アニメサークル。アニメーション演出家の片渕須直氏他、多くの人材を輩出した。)のはらひろし氏より、「確かに参加されていて、トレスコープを使って、背中に羽の生えた人間のアニメーションを作っていた。」という証言が得られました。この「トレスコープ」は、1978年に大阪で開催されたアニメーションワークショップにもわざわざ東京から運ばれて中島興講座で使用されていましたので、山岸氏も、東京の中島興講座に参加されていたのではないかと思われます。この「アニメーションワークショプ」には、現在活躍されている多数の作家・研究家も受講生・スタッフとして参加されており、70年代から80年代にかけて、上映イベントのPAF(プライベート・アニメーション・フェイティバル 1975-84)と並んで、現在のアニメーションの状況に大きな影響を与えた活動の一つです。日本アニメーション協会でも、当時の活動を見直す動きがあるそうです。今後の研究の進捗が楽しみです。