<2017.10.22 K.Kotani>NEW BOOKS 創作アニメーション入門 基礎知識と作画のヒント


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月刊近メ像インターネット


2017年10月22日

NEW BOOKS 創作アニメーション入門 基礎知識と作画のヒント



 「創作アニメーション入門 基礎知識と作画のヒント」定価税別1850円、山村浩二著 六耀社。
 山村浩二氏が、アニメーションの知識が無い初心者の方向けに、アニメーションの初歩から製作まで、分かりやすくかつきちんと解説した、「アニメの作り方」の入門書。原理から、各種アニメーションの技法、いろいろな作り方について、著者の体験をふまえ、実に分かりやすくかつ明確に解説されている。
 特に、山村氏の主な手法であるドローイングについては、「動き」の作り方が初心者にも理解しやすいように、図入りで解説されている。この「動き」の部分については、もちろん立体やその他のアニメーションについても応用できる。
 その他、世界の作家や歴史・アニメーションの表現などについても簡潔かつポイントを衝いた解説がされており、「アニメーションは観る専門」という人が読んでも実に楽しく読める本だと思う。
 アニメ技法書というと、すぐに専門的な枝葉末節の部分の説明にのめり込んでしまったり(それはそれで読んで面白いが)、すぐに廃盤になるソフトやデジカメの機能説明に依存した説明であったり(それはそれで、歴史の1ページとしての価値はあるが)、その時点の「テレビアニメの作り方」の本であったりする事が(それはそれで、そういう事を知りたい人には意味があると思うが、それならばタイトルに「テレビアニメの作り方」だとちゃんと書いてほしい)、多いが、この本はアニメーションの基本をきちんとふまえた上で、技術的な部分については、将来もおそらくそう変わらないであろうという所から説明していて、これからも末永く、若い方の指針となる一冊だと思う。
 なお、文章はやや固めなので、しっかりと読みましょう。

 



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