2018.04.22 K.Kotani>
高畑勳監督 逝去
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月刊近メ像インターネット
2018年4月22日
高畑勳監督 逝去
(写真は2008年、日本アニメーション学会の大会で講演される高畑氏)
新聞・テレビでも報じられておりますが、4月5日、日本を代表するアニメーション監督の一人、高畑勳氏が82歳で死去されました。
高畑氏は妥協を許さない映像表現で知られ、アニメーション監督としては寡作ではありますが、ひとつひとつの作品は常にアニメーション表現の新しい領域を切り開くものでした。内外に支持者・信奉者も多く、作品・著書や講演活動などを通じて、多くのアニメーション作家に感銘と影響を与え続けて来られました。
長編初監督作品「太陽の王子 ホルスの大冒険」は、当時の水準に冠絶したアニメーション表現と斬新で洗練された映像表現のアニメーション映画でした。大人のみならず、当時「まんが映画」を観に来た子どもたちの中で、アニメーション以外の音楽等の世界で後年名を成した方が、当時の驚きを著書の中で明らかにされています。
最後の長編作品「かぐや姫の物語」発表後も、講演などの活動は続けられており、「お年ながら、もう一本くらいは」と期待していたのですが、かなわぬ願いとなりました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。