<2018.9.4 K.Kotani>第17回国際アニメーションフェスティバル HIROSHIMA 2018


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2018年9月4日

第17回国際アニメーションフェスティバル HIROSHIMA 2018





 8月23日から27日まで、「第17回国際アニメーションフェスティバル HIROSHIMA 2018」が開催されました。会場はおなじみJMSアステールプラザ。



 例年と同じく、大・中・小3ホールでの上映と、7階の持ち込み上映のフレーム・インコーナー、プロ向けの5階のネクサス・ポイントと上映企画も充実。今回の特集は「エストニア」で、各会場での企画上映が連日目白押しで、5階の展示コーナーではエストニアを紹介する「エストニア」展が開催されていました。受付でくれたチョコが中々美味しい。



 この他、「レッド・タートル」のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットのイメージスケッチの展示、今回の国際審査委員のイシュ・パテル氏のアジア写真展なども行われていました。



会場裏の川沿いには、広島風お好み焼きや肉の串焼き、かき氷などの屋台も出店、ロビーのパン屋さんと並んで、過密上映スケジュールで食事に出る間もない参加者に貴重な栄養を補給していました。



 大会の華・コンペには、毎日多数の観客が詰めかけました。上映最終日には審査委員のパルン氏が体調不良になられる等もありましたが、観客は、世界最高峰のアートアニメ群を堪能。



 コンペ終了後は、参加した作家・観客などの多くが街に繰り出して、今観た作品についての熱いトークを交換するなどあったようです。24日には、毎回恒例のラッピー友の会のパーティ、26日にはASIFAのパーティも行われました。

コンペ結果(主要)

グランプリ「ザ ブリスフル アクシデンタル デス」(セルジウ ネグリチ)

ヒロシマ賞 「ボンド」(ユディト ヴンデル)

デビュー賞 「シロッコ」(ロマン ガルシア、ケヴィン タルピニアン、トマス ロペス-マシィ、アヴリル ユブ、ロラン マデック)

木下蓮三賞「ジ オゥガー」(ロレン ブライバン)

観客賞「キャサリン」(ブリット ラース)

 今回は、24日のコンペ2日目の途中から参加。全日ではありませんが、初回以来17回連続参加となりました。全部見切れない満載のブログラムになったのはいつ頃かは覚えていませんが、なんとか多く観ようと走り回ったのは昔の話。最近は、適当にあちこちをつまみ食いしています。沢山観るよりも、一日一本でも心に残る作品との出会いがあれば良い、と考えています。毎回開催のラッピー友の会やASIFAのパーティは、体力が続かず、今回は参加しませんでした。
 自主製作の多い、持ち込みコーナー「フレーム・イン」。大盛況の初期から、やや寂しくなった時期を経て、最近は落ち着いた状況になりつつあります。作家を招いてのトークも健在。
 「フレーム・イン」の兄貴分、「ネクサス・ポイント」、今回は韓国アニメの紹介と、「ソマリア94」の監督トーク付き上映を鑑賞しました。イタリア政府に睨まれてDVD発売もネット公開も出来ないという「ソマリア94」では、監督からDVDもいただき、なんとか多くの観客にこの作品を観ていただく機会を作りたい、と考えています。
 最初の頃のフェスティバルの上映作品には覚えているものが多いけれど、最近は激流のように押し寄せる大量の作品に押し流されてしまい、中々心に残る作品には出会えませんでしたが、今回はこの「ソマリア94」と、コンペで上映された「憑かれた娘:愛の物語」(ウクライナ・アンドリー シチェルバク)が印象に残りました。
 「憑かれた娘:愛の物語」、21分もある作品ですが、所々で瞬間的に見せるとても美しい映像が印象的。物語よりも、「次、いつ出てくるのかな」とずっと期待しながら観ていました。受賞はしませんでしたが、機会があればもう一度観たい作品です。

 この広島フェス、次回は2020年に開催されます。お楽しみに。

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