<2018.10.28 K.Kotani>第49回全国アニメーション総会 犬山大会


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2018年10月28日

第49回全国アニメーション総会 犬山大会





 10月27日から28日にかけて、犬山市犬山館において、「第49回全国アニメーション総会 犬山大会」が開催されました。
 神戸・名古屋・静岡・東京の各サークルの回り持ちで毎年開催されて来たこの「全国総会」、今回で49回目となります。
 今回の主催は「自主製作のTAC」こと、東海アニメーションサークル。以前には「今回は体力不足」という事で開催を一回待ちした事もありましたが、サークル50周年を迎えてさらにお元気になられた様子で、堂々の開催であります。
 さて、今回はTACおなじみのレギュラーキャラ「怪人20面相」登場のオープニンクアニメに続き、最近毎年ソウルの韓国インディーアニメフェス参加の荒木会員による、韓国アニメの秀作上映と韓国アニメ事情の紹介。
 続いて、恒例各参加者による自己紹介と近況報告がなごやかに行われました。今回の参加者は40名。
 続いて、50周年を迎えたTAC特集「東海アニメーションサークル50年・怪人二十面相今夜参上」。当時の写真や、活動を紹介する新聞記事、当時製作された自主制作アニメが上映されました。この特集、スケジュール表では時間が2時間半も取ってあったのですが、30分ほどでほぼ終ってしまい、「?」と思わせておいて、よもやの展開。
 実は、TAC主催の第13回総会において、参加者総出で動画を描かせ、それを8mmフィルムで撮影して、そのまま「自家現像」、翌朝上映する、という「快挙」の企画があり、全国総会の「伝説」になっていたのですが、それがまさかの復活。
 参加者全員、メイン会場の大広間の裏に移動、グループ分けされ、大会パンフに描かれていた怪人二十面相をキャラ表にして、総出で2時間で動画を描くはめになったのでした。



 「そんなもんが出来るんか」と思われるでしょうが、参加者には現役のプロの監督や過去に自主制作をしていた方、現役の作家(私)もおり、日頃観るだけでえらそうに言っている面々も泣き泣き「絵をずらして描いたら動く!」と直ちに各テーブルでグループ討議を開始。きちんと絵コンテを作って作画するテーブルあり、てんでんばらばらに作って後で並べて辻褄を合わせるテーブルあり、「ベタ塗りはどうする?」「ガンドレス方式で行け!」などの怒号が飛び交う中、何故か作画は怪調に進んだのであります。



 午後8時頃始まった作画作業はおおむね午後10時頃までには目処が立ち、提出された動画からTACスタツフが今回は「デジカメ」で撮影開始。翌朝聞いた所では、午前2時頃撮影は終ったそうです。



 作画が終った参加者は、タコ部屋より大広間に戻って、上映企画再開。ですが、さすがに還暦予定者続出の高齢化のすすむ参加者、次々に力尽きてリタイア。  高畑勳追悼上映( 16mmフィルム上映、色がきれいでした! 映写機のカタカタ言う中での鑑賞もよかった)。広島フェス特集(トレーラー主体の秀作紹介)、近メ協自主上映、早稲田アニ研8mm作品発掘上映(これは懐かしい! いにしえの自主アニメ群!)とメイン企画が終った段階で参加者はほぼ全滅、わずかな生き残りが持ち込み映写を楽しみました。



 朝食。



 朝食後の「反省会」に先立ち、完成したアニメ「怪人二十面相 49回目の逆襲」(だったと思う)の上映。(スクリーンにふと映し出されたファイルの制作時間が午前7時46分、ご苦労様!) 予想以上にちゃんと出来ていたので拍手喝采、リクエストで再上映までされました。反省会では、このアニメ制作に話題が集中。いいぞ。



 なお、近メ協より持参した、「ミニご真影付きミニ総会旗」と、「新聞紙製3穴タップ」ですが、総会旗が7本、タップは1本売れ、売り上げは100円でした。(タップはもう少し売れるかと思いましたが、「別にタップなんか無くっても作画はできる」という事が今回の体験で分かってしまったようで・・・)
 なお、来年の総会は静岡のSCMの主催で開催されます。お楽しみに。

   
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