<2019.7.14 K.Kotani>日本アニメーション学会 西日本支部 第49回研究会「『この世界の片隅に』 漫画とアニメーション、表現の違いについて」


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2019年7月14日

日本アニメーション学会 西日本支部 第49回研究会「『この世界の片隅に』 漫画とアニメーション、表現の違いについて」





 7月13日、大阪・美章園の大阪美術専門学校において、日本アニメーション学会 西日本支部 第49回研究会「『この世界の片隅に』 漫画とアニメーション、表現の違いについて」が開催されました。
 発表者の谷田部勝義監督は、『この世界の片隅に』の原作漫画とアニメーションについて、ストーリーの同じ部分の表現を比較しつつ、アニメーションと漫画の表現の違いについて、絵・映像の情報量の違い、読者が自律的にページをめくって読み読むスピードをコントロールする漫画と、作者が時間を決めて観客に見せるアニメーションの表現の違いなどについて説明。また、コマの大きさが常に変化する漫画と、一定の大きさのスクリーンで上映されるアニメーションの違いとその表現方法の特徴と違いについても触れられていました。
 また、映画のシーンに出て来る広島の風景について、何年何月に橋がかけ替わったとか埋め立て地が作られて飛行場が出来たなどの事柄が映画の中で時間の流れに沿って細かく忠実に再現されているという点について、「時間があれば夜行バスで広島に行って古い写真等を集めていたりしていた」等のエピソードを披露。映画を普通に観ているだけでは気付かないような細かい部分の描写も紹介されていました。
 次回の研究会は、9月頃、大阪デザイナー専門学校で企画されています。

   
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