<2020.9.18 K.Kotani>日本アニメーション学会 第22回大会


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2020年9月18日

日本アニメーション学会 第22回大会





 9月12日〜13日の両日、日本アニメーション学会 第22回大会がオンラインで開催されました。今回も、各会員による研究発表、記念講演などが行われました。 先の学会の総会では予定された時間を大幅に超過してしまいましたが、今回は極めてスムースな運営でした。以前リアル大会に参加した時は複数の会場で平行して別の研究発表が進んでおり、「どっちを聞こうか。」と迷う事がありましたが、今回はリアルタイムのZOOM発表と、オンデマンドで大会中いつでも見れる再生のみの発表の全部を見る事ができました。いずれも発表中の質問の他、コメントやチャットでの質問もでき、私の質問にも会期内に回答をいただく事ができました。
  今回は「渡辺泰先生追悼シンポジウム」が行われました。生前の渡辺先生と関わりのあった多くの方が、ライブトーク、録画トーク、映像で渡辺先生との想い出を語られました。おお、なんと多くの人が渡辺先生の教えを受け、励まされ、資料をご提供いただいた事でしょう。あのにこやかな笑顔で、「がんばってや、期待してますよ。」と言われて奮発しない人がいるでしょうか。この日に映像メッセージがない方達でも、同じように励まされた方が沢山いるでしょう。「アニメーター低賃金問題」についての記事を書いた時に、「こんなんもあるで」と昔の週刊誌の記事のコピーをいただいた事がありますが、よく考えたら、よくもその記事が見つかったものです。しかも、「いつ頃からアニメーターは今みたいな低賃金になったのか」という事を推定する、貴重な資料だったのです。凄い。
 収集された膨大な資料をきちんと整理し、その中から、適切な資料を選び抜いて無償で研究者の方に提供し、アドバイスを送り、かつ、ご自分のご研究も着実にすすめておられた渡辺先生の偉大な業績を改めて痛感するシンポジウムでした。
 

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