<2020.10.03 K.Kotani>ICAF2020 開催


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2020年10月3日

ICAF2020 開催



 9月26日から10月4日まで、ICAF(インターカレッジアニメーションフェスティバル)がオンラインで開催されました。
 ICAFとは、2000年頃から盛んになった高等教育機関でのアニメーション教育の中で、卒業制作の発表を中心に、学生の皆さんの作品の発表の場所として、全国の学校で協力して開催されている上映イベントです。
 コロナ禍で実会場での開催が困難な中、インターネット上で、期間中一部のプログラムを除き、自分の好きな時間に自分の好きなプログラムを観れる、というオンライン開催。ただし、全作品の上映を全部観ると10時間を越え、そりゃ昔のPAFは6時間位上映の時もあったのだから、それを2日間やれば全部観れる、という事になるのでしょうが、時間に制約のある中、セレクトプログラムと、一部の作品をつまんで観る、というのが精一杯でした。
 選抜プログラム観客賞第一位は、五条ギャラリーでも上映されていた京都精華大の「with me」。その他選抜プログラムには入っていませんでしたが、金沢美術工芸大学の「まわる」がよく動く作品として印象に残りました。この作品は、普通に観ると、回線の関係か時々フリーズするので、画質を落として軽くしての鑑賞となりました。他、北海道教育大学の「あのこのあたま」は、落語の「胴切り」を思わせるシュールでユーモラスな作品で楽しめました。
 他にも良い作品はあったと思うのですが、とても全部は見切れませんでした。残念。
 他に観た作品への感想としては、マンガ系の絵のキャラクターが、何故か皆同じように見える。テレビ劇場のアニメ含めて、最近の傾向なのでしょうが、「こういうキャラクターはこういう風に描く」というパターンが決まっているように思えます。オリジナルのキャラクターを自分の表現したい事を表現するためにデザインした、という事がもう少しあっても良いのでは。
 また、何十枚か素材を描いてパソコンに取り込む、あるいはバソコン上で描画して、それを上手い事組み合わせれば、そこそこ見栄えのする作品になります。なりますが、それで良いのか。昔、3DCGがまだ進歩していなかった頃、「人物の歩き」の足が地面を滑って見えていました。「手描きにはかなわないねぇ」と言っていましたが、最近は2Dの作品でも、足が地面につかず、滑っている事が多い。
 個人的な感想ですが、「絵を動かして楽しむ」「動きの質感や力感を楽しむ」という作品がもっとあっても良いんじゃないでしょうか。「アニメーション」なんですから。

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