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毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌

月刊近メ像インターネット(2000.8〜2000.12)


2000年12月11日更新
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インディーズSF映像大賞上映会

12月10日(日)午後2時から大阪日本橋のジャングルにて、「インディーズS F映像大賞上映会」が開催されました。アニメーション作品としては、「面喰い」「バトル野郎」「パテ マビオス」「It’s gaucho to say−言うだけ野暮−」などの作品が上映されました。「バトル野郎」は実写にCGアニメを組み合わせた快調テンポのアクション作品で、どんどんエスカレートする内容に会場から思わず拍手がでていました。「パテマビオス」は「エヴァンゲリオン」のコピー作品ですが画面の質(特にメカシーン)は作画含めて放送レベル以上にあり、オリジナリティの追求よりやりたい事をやるという自主制作本来の姿ではあったのですが、「動かない」。いかにも動くぞ動くぞというシーンが続くのです が、「動かない」。あちこちで時々動いている部分のクォリティはきわめて高いだけに、欲求不満の残る作品でした。この会場では新年早々に横浜動画倶楽部の大動画上映会も予定され、日本中の自主制作映画全部上映してしまうのではないかという勢いです。今後の展開に注目したいものです。


NEW BOOKS



月刊アニメ−ジュ 11月号(徳間書店発行・590円)

広島フェスティバルの特集を8ページにわたって掲載しています。カラーページは折り込みなので見のがさないように。木下フェスティバルディレクター、シャック・ドゥルーアン、コ・ホールドマンなどのインタビューや図版も豊富。



ラピュタアニメーションフェスティバル公式ガイドブック(ふゅーじょんぷろだくと発行・1050円)
この夏に東京で開催されたラピュタアニメーションフェスティバルの公式ガイドブック。図版その他豊富。同フェスティバルで上映された自主アニメの記事もある。お買得。


まんだらけZENBU NO.8(まんだらけ発行・税別1429円)

まんだらけの在庫商品紹介が中心だが、東映アニメの資料などがカラーで紹介されていたりアニメーターのインタビューなどもあり意外に中身のある一冊。


ユーリ・ノルシュテインのお仕事(ふゅーじょんぷろだくと発行・1050円)

ラピュタアニメーションフェスティバルの関連出版。内容・図版豊富。お買得。一部公式ガイドブックと重複あり。外套第一部はあと800万円あれば完成できてそれで製作費を回収して続きが作れるんだそうです。テレビアニメ1-2本分じゃないかよー誰か出してよ。(どうしてアニメ関係者ってみんな貧乏なんだ。)


物語の放送形態論 -仕掛けられたアニメーション番組- (畠山兆子・松山雅子著 世界思想社発行・税別1800円)

鉄腕アトム・どらえもんなどのテレビアニメを商業的部分やメディアミックス的展開を含めて理論的に論じたもの。こういうふうな見方も出来るのかと思わせる。基本的に「受け手」の立場よりの分析で製作現場の話も「受け手」から見た姿でとらえられているようです。作り手として作品にどういう思いを込められたのかという部分については間接的に記述されている部分より推察する事もできますが、著者の意図は別の所にあるようです。

アニメーションワークショップ準備会

 以前より話の出ていました宝塚市ピピアめふのアニメーションワークショップですが、来年1月(日程未定)に現地の会場予定場所にて準備会を行おうという事で話が進んでいます。内容は近メ協関係とピピアめふ関係のスタッフの打ち合わせ、機材の確認などです。(実際に使用する機材を現地で確認します。)近メ像読者の方で興味のある方は見学歓迎致します。

アニメ全国総会

 11月11日から12日にかけて、埼玉県入間市入間グリーンロッジにて、第31回アニメーション全国総会 20世紀追悼大会 in東京(さいたま)が開催されました。今回の目玉は「アニメ100年」で、今世紀の一年一年のアニメーショントピックをそれぞれ2分で紹介していくというもので、貴重な歴史的映像がオタッキーな感覚で紹介され、会場はおおいにウケていました。
 また、自主制作作品としては、「ソの夢」「東京の空の下」「ペケ」(鮎 作品) シネカリアニメ「MY ROAD」完全版、現在プロで活躍している大地秋太郎さんの学生時代の作品や、東映アニメーション研究所の受講生の方のCG作品などが上映されました。
 アニメーションではありませんが、昨年スーパー戦隊もどきの「ビトマン」で登場したフランス自主特撮ビデオで「フランスファイブ」が登場、「愛国戦隊大日本」もどきの作品でこれまた一部におおうけしたそうです。
 上映が終了したのはぴったり午前7時半、みなさま御苦労さまでした。


宝塚映画祭

 11月3日から10日迄、宝塚市ピピアめふにて宝塚映画祭が開催されています。
11月5日は宝塚映画祭の映像コンクール・本選がありました。予選を通過した7作品が上映されましたが、アニメーションの予選通過作品はありませんでした。
 また、5Fロビーにおいて、「新世代の映像」展が開催され、ビデオモニターにて宝塚造形芸術大の方やデジタルハリウッド卒業生の方の作品などが上映されていました。
 11月5日にはその作品の一部が「発表会」会場で上映されるとともに、作者のコメントや観客の感想などが述べられました。未完ではありますが実写CG合成の作品などは劇場公開の映画と比べても変わらぬ画質で最近の機械の性能の向上にはびっくり。しかし「表現」という点では作者の意図がもうひとつつかみにくい作品が多く、作者自身も作品の全体をまとめきれないまま出来上がった素材をとりあえず出してみたという感じの作品もありました。

アニメ学会交流会

 11月3日午後7時頃から大阪市内にて日本アニメーション学会関西地区交流会が行われました。まず昔アニメーションワークショップが開かれた事もある山西記念福祉会館内のレストランで食事の間に関西地区の自主制作の状況、研究論文の出版に伴う画像の引用の著作権問題、アニメーション学会の状況などについて発表・討論があり、会員は160人になっているが、現状以上の活動の拡大についての問題点などが話されました。アニメーションというジャンルが非常に広いため、年一回の大会には人が来るが、シンポジウムなど開いても一般の人は来ても会員がこないとか、滋賀・川崎でおこなわれた展示会の状況についてもいろいろな意見が出されました。
 その後会場はプラネット上映室に移され、プラネット所蔵の貴重な歴史的アニメーションが数本上映されました。なお、昔のサイレントは毎秒16コマと思われていましたが、実は毎秒16コマではフリッカーが起こってチラチラするため、毎秒18コマで撮影されたものも多数存在するとの事。国立フィルムセンターでは、技師が映写してみて、16コマか18コマか判断しているそうです。16コマでもシャッターが三枚バネのものだとフリッカーが起こらないが、2枚バネだと起こるとのこと。シャッター一回転毎にフィルムは1コマ進むため、16×2=32コマではフリッカーが起こるが、18×2=36コマでは起こらないということです。人間の目に残像が残る時間がその間にあるようです。ちなみにスーパー・シングル8はすべて18コマ(一部機種では24コマへの切り替え可)で、ダブル8は16コマでした。また8ミリの映写機はほとんどすべて三枚バネのシャッターです。

せとうち映像祭



 10月29日(日)香川県高松市セントラルウイングにて、「せとうち映像祭」「せとうちビデオコンテスト」が開催され、92本の予選参加作品から10本の予選通過作品が上映されました。
 アニメーションとしては「面喰い」と特撮・CGアニメ併用の「大長編SFマニアックドリーム」(釜野陽介)が予選を通過し、「面喰い」は準グランプリ、「大長編SFマニアックドリーム」は西日本放送賞にそれぞれ入賞しました。「面喰い」は「技術的にはまったく問題はなく、表現されている内容も明快であるが、明快に表現されている内容についてかならずしも全員の共感が得られなかった。」「大長編SFマニアックドリーム」には、「文句なしに楽しめる作品」という審査員講評がありました。
 このコンテストはバラエティに富んだ出品があり、実験映像風のものから昔の小型映画風の紀行映画、ウイットに富んだコメディなどどうやって優劣を決めるのかと思わせるものがありました。なお、グランプリ該当作品はなく、準グランプリとしてモノクロで石像作りを快調に表現した「コバヤシノ石佛」がもう一本選ばれました。この作品は「内容表現ともまったく問題なくなぜグランプリでないかというのが説明しづらい」というコメントがありました。
 この他映像作家大木裕之氏とビデオカメラマン円尾敏郎氏のトークなど多彩な内容のイベントでした。
 表彰終了後の懇談会では当年取って80歳現役40年という方から大学在学中の方までバラエティに富んだメンバーが感想や意見の交換をしていました。主催者の方の話によると、昔小型映画をしていて今でもしている50代以上の方と、大学で映像関係をしている(していた)20代前半までの方に応募者がわかれ、30−40歳代の応募者はあまりいないそうです。


 これは広島フェスティバルで最近日本勢「不振」という現象と無関係ではないと思われます。
  「日本のアニメーションは危機」なのかというとかならずしもそうではなく、テレビアニメーションにおいては世界有数、少なくとも製作本数は世界一ですし、海外でも評価されている長編アニメーションも続々制作されています。かってのアニメブーム初期の飢餓的作品状態に比べると、最近はどれを見たら良いのか選択に困る状態です。
 しかしながら、かってのようにアニメーション作家が「自主作品」を作らなくなっている状況は否めません。昔アニメーションワークショップの講師などを勤められていたアニメーション協会の作家のみなさんも最近では古川タク氏が「新作を作った」のがニュースになる位の状態で、CFや教育テレビの受注作品の制作が主体となってきています。それに続くべき70年代後半から80年代始めにかけてPAFなどで登場した人たちも多くは引退あるいはプロの制作現場で「埋没」(または活躍)しており、30−40代で活躍すべき人たちがあまりいない状態です。
 大学・専門学校における映像・アニメーション教育は大いに強化され、学会も最近設立されましたが、卒業生のみなさんは多く業界に就職されるのが目的で、自主制作に進まれる方はあまりいないようです。在学中に作る「自主作品」も多くは就職のためのプレゼンテーション用であり、業界に入ってしまえば自主制作をする意欲も時間もないという状態になります。
 この状態で広島フェスティバルで通用するようなアート系の作品がどんどん作られるかというと大いに疑問です。今回の広島フェスで予選を通ったうちの二人がベテランの自主作家であったというのは偶然ではないでしょう。最近活躍著しいイギリスではアート系の短編を制作して商業的に成り立つという環境があるようです。日本でも「プチアニメ」はそれに近いものがあります。(ただし子供むけなので、あまり強烈な表現はできませんが。)文化庁などでもコンテストなどを開催していますが、将来業界に入って活躍する若手の才能を発掘するというのが主な目的のようです。
 何かの別の仕事をして制作費を稼ぎ、作品を作り続けて質を上げていくというのはよほどの才能(作品作りと金儲け両方)と意欲がなければ大変な事で、あの川本喜八郎さんでも本業は人形作りでアニメーションは自主制作だったそうですし、手塚治虫氏でも国際フェス入賞作品は自主制作作品でした。広島フェスの度にアニメ雑誌などで「日本のアート系のアニメーションはまだまだ」という意見を聞きますが、この自主制作作品に頼る環境下では現状はむしろ大善戦かもしれません。

短編ムービー特集

9月10日(日)、午後2時から日本橋のインディーズ系ビデオ専門店「ジャングル」1Fイベントホールにて、「自主映画劇場・秋は短し、短編ムービー特集」が行われました。会場は30名弱収容可能で天井にはビデオプロジェクターが設置され、天井がやや低く前の人の頭が気になる事を除けばまあまあの場所でした。アニメーションとしては人形アニメ「カンヅメ」(井村剛作品)平面デジタルペイント「ゴロー」(井村剛作品)平面デジタルペイント「良く魔法を使う娘 なおちゃん」「ジェリーメイド」(石川直哉作品)3DCG作品「ロートシルトの残像」(三谷正作品)が上映されました。監督の舞台挨拶あり、最後に座談会ありで意外ときっちりした上映会でした。なお、12月には「インディーズSF映像大賞」入選作+α上映会も予定されています。
 平面デジタルペイントアニメは最近のパソコンの低価格化に伴い、急速に普及しているようで、元々少ないプライベートのセルアニメを完全に駆逐した上に従来ならペーパーアニメで表現されていたものまで取り込みつつあるようです。「となりの山田くん」で使用されたキャラクターの外線と色塗りを別々のセルでおこない、不連続の線のキャラクターを着色して動かすという手法も早々と取り入れられています。
 「ジャングル」の2F・3Fはショップになっており、上映された作品などを購入できるようになっています。その他、自主制作の有名作品などもけっこう販売されており、マニアの方は一度は必見のお店です。価格は700円くらいからなので、結構手軽に購入できます。

プラネット映画祭2001作品募集のお知らせ


下記の案内がまいりましたので、紹介させていただきます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
★ 『プラネット映画祭2001参加作品募集のお願い!!』
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
       〜『プラネット映画祭2001』参加作品募集要項〜
■ ご挨拶 ■
 おかげさまでこのプラネット映画祭も本年度で6年目となりました。前回の
『プラネット映画祭2000』も、全国から参加していただき、応募総数、上映
作品の質とも前年度を上回る、映画祭になりました。また、多くの自主映画
製作者の方々にご協力いただき、観客動員数も述べ1000人を越えるイベ
ントとなりました。当日十分に座席をご用意することができず、ご迷惑をおか
けすることもありましたが、事故もなく無事に映画祭を終了することができま
した。ご協力、ご来場いただいた方々、誠にありがとうございました。
今回の『プラネット映画祭2001』も、一人でも多くのお客さんにご来場いた
だき『おもしろかった』と言っていただけるよう、また、ご協力していただける自
主映画製作者、関係者のみなさんにも『参加してよかった』と言っていただけ
るよう、映画祭のイベントとしての質の向上を図っていこうと思います。観客
動員数、参加作品数も『プラネット映画祭2000』を上回る大きなイベントとし
たいと考えておりますので、なにとぞ『プラネット映画祭2001』本年度もみな
さまのご協力のほどよろしくお願いいたします。
■ 内容 ■
全国から年齢、国籍(地域)、ジャンルを問わず作品を募集し、その中から
いままでに自主映画を観たことのない人たちをターゲットとして、次も「自主
映画を観たい!」と思っていただけるような質の高い作品を検討し上映しま
す。しかし、観に来ていただけるお客さんの『おもしろい』と思う価値基準は
様々なので、できるだけ映画祭での上映作品のジャンルも様々な作品が上
映できるようにプログラムを組みます。映画祭当日お客さんにプラネット映
画祭で上映される作品を全て観ていただいたら、必ず1本は自分の価値観
に合う作品に出会えるようにと考えています。
○●募集要項○●
****参加作品募集締切日 2000年11月20日(月)必着**
◎主催
大阪府、ユースサービス大阪((財)大阪府青少年活動財団)
◎ 協力
 ジャングル/ i-movie /INDIE’S PLANET/インディーズ向上委員会 
SOUND&VISUAL LABORATORY /関西の自主映画製作団体 etc.
◎コンセプト(この映画祭の目的)
  『自主映画をはじめて観る人にも楽しめる作品を上映することで、一人
でも多くの人 に自主映画を好きになってもらいたい。』
『自主映画の製作活動をする人たちの出会いの場となって欲しい。』
◎参加作品選考方法
 基本的に参加作品は全て上映させていただくつもりですが、映画祭の
開催期間には期限がありますので、その期間中にご応募して下さった全
ての作品を上映することが出来ないと判断された場合、プラネット・ステー
ションの方で映画祭での上映作品を選考させていただきます。
上映作品を審査する審査員は、プラネット・ステーションの映画祭スタッフ
と大阪府下の一般の方からの公募により構成いたします。なお、作品の
審査は応募作品の到着順に行います。
応募本数にもよりますが、上映作品発表は年内を目処に通知したいと考
えています。
* 上映作品の上映は2001年2月16日(金)〜18日(日)の
『プラネット映画祭2001』に於いて上映いたします。
◎応募資格
  特になし。(プロの方でも個人的に製作した作品なら応募可能)
◎応募作品規定 
 (1) 自由(作品のジャンル、製作年月、発表・未発表は問いません)
 (2) 応募作品数及び、上映時間に時間制限はありませんが、作品1点
   につき1巻又は、1本にまとめてください。
  (複数点数応募の場合は作品1点につき応募用紙(コピー可)1枚
   を添えてください。)
 (3) 作品形式はビデオ・フィルムは問いませんが、応募の際は応募作
   品の保護のため必ずVHSテープにコピーしたものをお送り下さ
   い。
 (4) 出品作品の版権は応募者本人に帰属します。
 (5) 出品料は無料です。
◎締切り
  参加作品募集締切日は2000年11月20日(月)必着です。
  * 現在製作中の方もいらっしゃると思いますので、締切りについての
ご相談は下記連絡先までメールをお送り下さい。
◎応募方法 
  規定の応募用紙に必要事項を記入し、作品をコピーしたものに添えて下記
まで郵送するか、ご持参下さい。応募作品の返却を希望される方は返却郵送料
一本につき700円分の切手を同封の上お送り下さい。
 ◎応募用紙請求方法
 参加用紙のご請求は、ユースサービス大阪 文化課『プラネット映画祭』係まで、
メール(cap69580@pop01.odn.ne.jp)でお問い合わせいただくか、または応募用紙を
プラネット映画祭のホームページからプリントアウトしたものをご利用下さい。
 また、ホームページから必要事項を書き写していただいても結構です。
  応募用紙のプリントアウトを希望なされる方は、下記のアドレスをクリックして下
さい。
    《 http://www.mydome.or.jp/pla-sta/ps-web/2000/ps1-m16.htm 》
◎「賞等の授与について」
 この『プラネット映画祭』は、賞も賞金もありません。純粋に一人でも多くのお客
さんに自分の作品を観てほしい方のご参加を心よりお待ちしております。
 しかし、この映画祭で上映されたことがみなさんの誇りとなるよう、また、たくさ
んのお客さんに観ていただくことが何よりの賞となるよう全力を尽くして各方面への
情宣活動を展開しています。
 そのような努力の成果か、お陰様を持ちましてこの映画祭、年々観客動員数も増
え、近年、開催期間中、述べ1000人を越えるお客さんにご来場していただいき、
関西方面ではトップクラスの自主映画のイベントだと自負していおります。
 また、プラネット映画祭で上映させていただいた作品が、『PFF(ぴあ)』や
『インディーズムービー・フェスティバル』『ゆうばり映画祭』etc.の著明なコン
ペや映画祭などで上映されたり入選、審査などを通過しているのみると、プラ
ネット映画祭での上映作品の質やおもしろさはかなりのもだと思います。
┏━━┓ 過去のプラネット映画祭での上映作品や応募用紙のプリント
┃募集┃アウトを希望される方は下記をクリック!!
┗━━┛ http://www.mydome.or.jp/pla-sta/ps-web.htm
【申し込み、お問い合わせ先、ご質問】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 INDIE'S PLANET NEWS/  PS映画祭速報!! 】[2000.9.1]
   URL:http://www.mydome.or.jp/pla-sta/ps-web.htm
       河野 清麿  (kiyomaro kawano)
        E-mail:cap69580@pop01.odn.ne.jp


広島フェスフレームインレポート



フレーム・イン 主な自主作品

今回初見の作品で印象に残ったものをリストアップしました。

「KILLER ADIOS」 日出嶋竜二 以前全国総会で上映された洋風時代劇
「太陽剣」に対抗して(?!)和製ウエスタンの人形アニメ。
16ミリリバーサルフィルム(無くなったのかと思っていましたが、一部の業者が
海外の問屋から直輸入しているそうです。また、マグネコーティングも海外依頼でできるとか。)
で撮影されたもの。このバージョンはテレシネしたビデオテープにアフレコで入れてます。
アメリカ人に見せて反応を見たい作品。PFFに入選してるので、9月頃から年末にかけて
全国上映されるようです。

「buonomo」富永舞 自主制作した第一作にそれを見てテレビから依頼のあった
数本をまとめたもの。プロ仕様の撮影で抜群の画質とおいしそうなパスタ人形がヘビーな
音楽に乗って繰り広げるミュージカル。

「SUNFLOWERS」 Marie−Laure Guisset 多分今回唯一の
海外からの飛び入り上映。SunFlower(ひまわり)はいつも太陽の方を向いていて
お互いに向き合わないのでシャイな恋人たちの事を指すとか。作者ともどもとてもかわいい
作品。

「雪のシンフォニー」前田稔 突然「平和のためのアニメーション特集」? ストレート
な表現と丁寧な作画、制作にまつわる多くのエピソードとエンディングの協力者・団体リ
ストが思わず感動を盛り上げます。ほんとの「平和のためのアニメーション特集」に入っ
てもおかしくない作品。

「いろり」北原豊久 40歳の方の初作品。にしては良く出来すぎです。「連合艦隊」か
らのパクリカットまでありマニアが喜びそう。


フレーム・イン 主なエピソード

怒って帰っちゃった人
 二本目の上映の人が三本目の上映の後に「僕はいま上映された作品の作者の方に自分の
作品を否定された者ですが、帰ります。」と言ってバーンと帰ってしまいました。二本目
の作品の方は「川本喜八郎さんに誉められ」て、「テレビでも放映される予定」だそうで、
三本目の方は典型的な実験アニメの作風、多分「自主制作でこういう商業作品にこびた
内容のものを作るのは疑問」とかなんとか言ったのかな。

パーティ
 今年はフレーム・インのパーティがありました。ASIFAのパーティと同じ
日だったのではしごしましたが、NHK BSの金曜アニメ館のディレクター氏が来られ
て「金曜アニメ館という子供番組をしているのですが・・・」「あれって子供番組なんで
すか?」「子供番組です!」子供に短い時間で形になったアニメーションを作らせる方法
はないかというお話。翌日 コ・ホードマン氏のQ&Aでも質問してみましたが、「子供
は忍耐力がないのでなかなかアニメの原理を理解させるのは難しい。ぐちゃぐちゃでも好
きにさせた方が良い。」との事。なお会場の「ORTIS」にはジョン・ラセター氏のイ
ラスト入りのサインを始め、世界の作家の落書きがぎっしり。「世界一アニメ作家に有名
な喫茶店?!」

ヤングアニメバトル
 25日と27日。 25日は海外の方、そしてなぜかコ・ホードマ
ン氏も参加されていましたが通訳にてまどっている内に時間切れ。27日は国産若手と相
原信洋氏が中心になりリングネームをつけビールで盛り上げましたが、あっという間に一
時間たってしまい、盛り上がりかかったところで時間切れ。2時間位欲しいところです。


このフレーム・イン チラシに記載の作品(ちなみに初日はチラシなし)の他にその場で
飛び込みあり、作家とのQ&Aと作品上映ありで、通しキップを買ってるとあまり意識し
ませんがとにかく年々内容豊富で無料なのがうそみたいです。今年は若手海外作家の飛び
入りが少なかったのがやや残念。特に韓国のデビュー賞とられた方など他の作品があれば
是非見たかったです。



広島フェスコンペ結果

グランプリ
  ある一日のはじまり When the Day Breaks
   Wendy Tilby, Amanda Forbis (Canada)


ヒロシマ賞
  家を買った男 One Day a Man Bought a House
   Pjotr Sapegin (Norway)


デビュー賞
  存在 Existence
   Myung-ha Lee (Korea)


木下蓮三賞
  愚か者の村 Village of Idiots
   Eugene Fedorenko, Rose Newlove (Canada)


観客賞・国際審査員特別賞
  地球の果てで At the Ends of the Earth
   Konstantin Bronzit (France)


国際審査員特別賞
  ザ・ペリーウィッグ・メイカー The Periwig-Maker
   Steffen Schaeffler (Germany)

  イン・ディヴィドゥ In Dividu
   Nicole Hewitt (Croatia)

  ザ・サスペクト The Suspect
   Jose Miguel Ribeiro (Portuguese)

  ビオラ Viola
   Priit Tender (Estonia)

  金の子羊 The Golden Calf
   Alvise Renzini (Italy)


優秀賞
  三人のおとめ 3 Misses
   Paul Driessen (Netherlands)

  老人と海 The Old Man and the Sea
   Alexander Petrov (Russia)

  フライングナンセン Flying Nansen
   Igor Kovalyov (United States)

  ファーメント Ferment
   Tim MacMillan (United Kingdom)

  王様のシャツにアイロンをかけたのは私の祖母
     My Grandmother Ironed the King's Shirts
   Torill Kove (Canada)

  父の物語 My Father's Story
   Mary Kocol (United States)

  キーピング・マム Keeping Mum
   Jean-Luc Greco, Catherine Buffat (France)

  ハムドラム Humdrum
   Peter Peake (United Kingdom)

広島フェス最終日

 8月28日広島フェス最終日の午前中のオスロー監督の「プリンスとプリンセス」影絵によるいくつかの「王子と王女もの」のエピソードに加え、最後は「王子と王女がキスをする。」という寓話の定番シークエンスを逆手にとったパロディ(!?)でファンも日本のすれた子供たちも大喜び。
 フレーム・インでは平日にもかかわらず送り手・観客とも多数の参加がありました。しかし今年のフレーム・インでは海外の方の飛び入り参加が少なかったのが残念。。しかし全国の自主制作者の間で大いに交流が深まり、意見や感想の交換が大いになされた事は大きな成果でしょう。
 閉会式では各賞の発表がありましたが、日本からの受賞者はなし。もっともコンペ入りがわずか三本ではやむをえませんか。この三本の内二本が(相原信洋氏・関口和博氏)がいずれも自主制作の超ベテランなのは偶然でしょうか。ちなみにデビュー賞を受賞した迫力の猫アニメ「存在」などの韓国勢のパワーには脱帽、デビュー賞発表の観客一同の大拍手も当然でしょう。
 なお、閉会式では大スクリーンにキッズ・クリップで制作された35ミリのフィルム直書きアニメも上映されました。(一般参加の大人の方がこっそり勝手に描いていたのも混じっていたようですが。細かい事はいわないか。)大会の運営も熟成の度を加え、財政難を伝えられつつも大きな成功を収めたという事が言えるでしょう。

広島フェス4日目

 8月27日広島フェス4日目の午前中の「ドイツアニメーションの歴史」地味なドキュメンタリーですが、観客には意外な新事実「あの人はそうなっていたのか」などど研究家が喜ぶ内容でした。
 フレーム・インでは簡単ではありますが、近メ協の活動報告をさせていただきました。また、「ヤングアニメーターバトル」は一昨日を超える盛り上がりとなり、時間不足が惜しまれる内容でした。
本日は恒例のASIFAパーティに加えフレーム・インのパーティも行われ、多数のファン・作家がアニメ談義に花を咲かせていました。


広島フェス3日目

 8月26日広島フェス3日目は土曜日という事もあり、各地よりぞくぞく観客が集まりました。「子供のためのアニメーション1・2」には多数のお子様たちが親御さんに連れられて参加しましたが、反応もまずまずで昔のように走り回る子供も少なく、そこからフレーム・インにまわったり、キッズ・クリップや映像メディアゾーンに行って粘土アニメやペーパーアニメをしたり、パソコンに触ったりする子供たちもいました。しかし、ミスター・ペット「直訳すると「オナラ君」」は子供向きでしょうか? おならがブーと出るたびに子供たちは喜んでいましたが。
 本日のコンペでは「完璧」としか言いようのないポルトガルの立体アニメ「ザ・サスペクト」が多くの支持を受ける一方、今回フェスで進出の著しい(作品・観客共)韓国の「存在」が観客にバカ受けしていました。


ページ更新の怪奇

 前回の大会はニフティの会議室にアップするだけでしたが、今回はホームページの更新も同時にしたのでいろいろと大変です。マシンは前回と同じくDuo280Cですが、バッテリーが経つと劣化して長時間もたなくなるわ、ホテルの部屋の電話機にパソコン通信用のモジュラージャックの口があると喜んだのもつかの間、ニフティはつながるがインターネットがどうしても繋がらず外のピンクチラシだらけの電話ボックスに通信に出かけると通信中にピンクチラシ貼りのおじさんがやってくるはわ、ホテルに戻るとホテルの中の公衆電話にモジュラーの口つきの電話があるは・・・ついでにこのページ確認のため開いてみると文字化けしてるのです。こちらのブラウザの問題もあるので しょうが。大丈夫な事を祈ります。

広島フェス2日目

 8月25日広島フェス2日目の目玉は「トルコ特集」?。昼一から始まったプログラムは上映終了見込みが午後8時。最後までいた人はいるのか? コンペに集まった人々は口々にトルコ特集での苦戦を語る。(トルコのアニメが面白くないという事ではありません。量が人間の限界を超えています。)
コンペ終了後は不動院にて、ラッピー友の会の恒例盆踊り歓迎パーティ。目玉は動画になったTシャツを着たラッピー友の会メンバーによる秋山好正さん指導による「人間アニメーション」さて動いて見えた人はいますか?
フレーム・インでは前回に続いて「ヤングアニメーターバトル・その1」が行われましたが、観客が少ない事もあり、盛り上がりはもうひとつ。次回は日曜日だそうです。なお、今回はフレーム・インに海外の方の参加が少ない(なし?)ようです。

広島フェス始まる

 8月24日、広島市アステールプラザにて、第8回広島国際アニメーションフェスティバルが始まりました。平日にもかかわらず初日から全国のアニメファンが続々と会場に集まり、各会場を訪れていました。展示関係ではこの4月になくなられた持永只仁さんの作品・素材・関係資料などを展示した「持永只仁の足跡」や「マーズ・アタック」の火星人の人形などを展示した「マキノン&ソーンダース展」などが多くの来場者を迎えていました。
 フレーム・インでは早々と26日27日の土日が予約で埋っていく一方で24日は空時間の方が多かったのですが、NHKのデジタルスタジアムと衛星放送の金曜夕方のアニメ番組のプレゼンテーションがあり、広島の特集は9月15日(祝・金)の午後6時半からの放送だそうです。なお、今回のフェスはプレス関係者によると上映・コンペの間はプレス関係者でも撮影不可で、開会式・閉会式以外は撮影できないそうです。


全国アニメ総会

第31回全国アニメーション総会 〜20世紀追悼大会〜 のお知らせ
日時:
2000年11月11日(土)午後3時受付開始、午後4時開会
      〜 12日(日)午前11時頃解散予定
会場:入間(イルマ)市営国民宿舎「入間グリーンロッジ」
 住所 :埼玉県入間市大字仏子(ぶし)1387−1
 TEL  :042−932−1131
 最寄駅:西武池袋線・仏子駅(南口改札口)下車 徒歩8分

定員:100名

参加費(一泊二食付):
 一般 (中学生以上)12,000円(うち予約金5,000円)
 小学生        8,000円(うち予約金3,000円)
 幼児 (3才以上)  5,000円(予約金不要)
 乳幼児(3才未満)  無料(乳幼児用の食事・寝具は不要な場合)

申込締切:2000年9月30日(土)必着(定員になり次第締め切ります)

申込方法:
 参加申込書にご記入の上、上記の予約金を郵便定額小為替(無記名)で同封し、
下記の参加申込先まで郵送してください。残金(一般ならば7000円)は当日
受付の際にお支払いください。
* 予約金は総会が開催不可能となった場合を除き返金できません(ごめんなさい)

* お子様連れで参加の方へ
 同伴のお子様もそれぞれ参加申込書をお書きください。お子様の年齢、乳幼児
の場合で食事や寝具が必要な場合(それぞれ実費)、お部屋(家族部屋)の希望
があれば、参加申込書の特記欄にお書きください。ただしお部屋の希望には添え
ない場合があります。

会場までの鉄路
  JR東京駅−(JR山の手線:上野・秋葉原経由で40分)→JR池袋駅−
  (改札を出て徒歩5分)−西武池袋駅−(西武池袋線:急行で50分)
  →仏子駅
 * 西武池袋線の急行は、日中は20分間隔(池袋発 14:07,14:27,14:47 がお勧め)
* 当日上映する自主製作作品を募集します
 参加申込書に題名・作者名・上映時間・作品の概要等をご記入のうえ、参加申
込書と同じく9月30日までにお申込みください。上映作品は、お手数ですが、
当日お持ちください。
* 当日展示・販売できるスペースを用意します
 会場で会報・同人誌などの展示や自主販売をご希望の方は、参加申込書に内容
の概要、希望面積等をご記入のうえ、参加申込書と同じく9月30日までにお申
込みください。展示・販売品はお手数ですが当日お持ちください。
 なお今回は「アニメ朝市」(オークション)の企画はありません。

ご案内・参加申込書をご希望の方は、以下のメイルアドレス
soukai31@gundam.com
まで請求戴くか、または、以下のWebサイト
http://www.geocities.com/soukai31/
からダウンロードすることもできます(ただし、Word & Excel'97 文書です)。



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