2006.11.13 K.Kotani>
「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 01
毎月読める日本で唯一の自主アニメ情報誌
月刊近メ像インターネット
2006年11月13日
「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 01
演出
対象をただ撮る・描くのではなく、意図を伝えるということ。
演出の基本とは「盛り上げ」ではなく、ただ普通に伝える事。
AさんがBさんをなぐる。次のカットでBさんがAさんをなぐる。
これは、
1.AさんがBさんをなぐったので、怒ったBさんがなぐり返した。
2.(Bさんになぐられた)Aさんが怒ってBさんをなぐった。
Aさんが怒った説明として、以前にBさんがAさんをなぐったシーンを見せた。
3.AさんとBさんは映画に出演しており、シナリオに従って1発ずつなぐったふりをした。
このどのパターンでもありうる。
人が歩いている
1.会社に行くところ
2.会社から帰るところ
3.ハイキングに来ている
4.体調が悪いので医者に行っている途中
のどれかもしれない。
作った所の映像を作りながら観客の視点から観る
ナイフが突き刺さった死体に続けて、悲鳴を上げている女性の映像を見せる。
このつながりは100人が100人とも普通「死体を見て驚く女性」と思う。
しかし、
格闘。ナイフをふるう男。倒れる被害者。立ち去る男。ナイフが突き刺さった死体。
に続けて、
悲鳴を上げている女性の映像。女性の前に毛虫。まわりに死体はない。
このつながりでは、殺人事件と女性の間には関わりはない。
実写の場合 作者の意図しないものが画面内に映ることがある
アニメの場合 画面の中にあるものは全て作者の準備したもの
であるが、実写でもアニメでも被写体を作者の意図どおりに並べて作者の意図する画を得るために特定の位置から撮ることは同じである。
アニメーションのフレームは全世界ではない。アニメーションによって表現されている「世界」の一部分を切り取る「窓」である。
アニメの作り方のページ
特別講座レジメのページ
近メ協のページに
もどる
近メ像のページに
もどる
アニメのページに
もどる
ホームページに
もどる
kotani@mx1.nisiq.net