<2006.11.13 K.Kotani>「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 08


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2006年11月13日

「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 08




初心者のための人形アニメ その3

人形アニメとは

 実際の物体を動かす物体アニメのうち、主な表現のものが人形(人間でなくても、動物・ロボットなどでも、感情を持ったキャラクターであれば人形と呼ぶ)であるアニメーション。

 物体アニメ 物体を動かすアニメーション。石や砂を少しずつ動かしたり、いろいろな形のじゃがいもを置き換えたりして制作される。ビーズや砂や米を並べて形を表現したものは、描画アニメの一区分としても認知される。

 人形アニメの作家 古くはスタレヴィッチの昆虫アニメから、日本の持永只仁、チェコのトルンカなど、大家が続出した。日本とチェコでほぼ同じ時期に技術開発が始まり、両方ともほぼ同じようなものを開発していた事が後になって分かったと言うエピソードは興味深い。おかだえみこ氏の「人形アニメーションの魅力」は必読の好著。

人形アニメの背景と照明

 人形アニメでは、通常映画のセットのミニチュアのようなものを組んでその上で人形に演技させる。

 川本アニメの場合、セットを組む場合もあるが、日本画のような背景を描き、その上にガラスを置いて人形を寝かせて演技するケースが多い。背景の上に人形の影が落ちてはいけないので、ガラスと背景の間にある程度の距離が必要になり、照明も相当に慎重な調整が必要である。また、人形と背景の両方にピントを合わせるため、レンズを絞り込む必要があり、相当の量の照明も必要になる。

 ジェニーVの場合、屋外での撮影が大半となるため、天候によって照明にむらが生じたりしていたり、また、実際の6分の1の人形を実際の風景の上で演技させているのだが、カメラアングルの工夫などで、さほど違和感のない仕上がりになっている。

直接照明と間接照明

 直接照明とは、光源(電球など)から出た光をを直接に当てる方法で、強い光を当てる事ができる。間接照明は、光源から出た光を一旦何かに反射させて当てる方法で、むらがなく柔らかい光を当てる事ができる。
 光源を半透明のもの(乳白色のガラスや紙など)で覆う事により、間接照明に近い効果を得る事ができる。
 一般的に、学校や食堂など、少ない電気代で強い照明を必要とする場合は直接照明、ホテルの宴会場など少々電気代がかかってもムードを大切にしたい場合は間接照明が用いられている。

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