2006.11.13 K.Kotani>
「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 10
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月刊近メ像インターネット
2006年11月13日
「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 10
動きの秘密 その1
すこしずつ形の違ったものを連続してみると、動いて見えるというのが、アニメーションの原理です。少しずつ形の違ったものさえ準備できれば、誰にでもアニメーションは作れます。
しかし、同じ枚数の動画を描いても、ベテランの作ったものと初心者の作ったものでは大きく異なります。
今回は、生き生きとした動きを作るちょっとしたコツを紹介します。
重力の存在
キャラクターには「重さ」があります。重さがある以上、「落下」します。落ちる時は最初は遅く、どんどん加速して行きますが、大気中では空気抵抗があり、早くなればなるほど空気抵抗が強くなるため、一定以上の速度にはなりません。
また、ブランコのようなものでは、両端(一番高い場所)が一番遅く速度ゼロ、一番下に降りた時が最大の早さとなります。
リアルな大嘘の表現
初期の宮崎アニメには「ほんまかいな」というリアルででたらめな表現が跋扈してマニアを喜ばせていました。
重力による加速はほぼ一定で、落下したものは毎秒約秒速10m弱速くなります。つまり、5秒間落下すれば、5秒目の速度は毎秒50メートルになります。5秒間の落下距離は5秒×50メートル÷2で125メートルになります。
計算上は全然つじつまが合わないのに納得してしまえる表現の秘密は
1.個々の部分でのリアルで正確な表現の積み重ね。
2.心理的時間と物理的時間の差異の活用
などが上げられますが、理屈はわかってもいざ実行となるとなかなかできるものではありません。
動きの基本
少しずつ形を変える → ゆっくりと動く
大きく形を変える → はやく動く
これは基本中の基本です。画面の右端から左端まで5枚で移動すれば早い移動ですが、100枚で移動すればゆっくりとした移動になります。
v 1枚あたりの動きをどの程度にすればどの程度の動きになるかは、実際に作画し、撮影してみて、感覚をつかんでいくという修業が絶対に必要です。
気に入った動きがあれば、ビデオテープを入手してコマ送りで動きをみてコピーするという手もあります。アマチュアのアニメ製作が飛躍的に発展したのは、きれいなコマ送りのできるビデオデッキの登場以降です。
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