<2006.09.23 K.Kotani>「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 19


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2006年09月23日

「ピピアめふアニメーション教室」特別講座 19




アニメーションのコマ撮り

 アニメーションは、止まった絵を連続して見せる事により動きを見せる方法である。アニメオモチャである驚き盤やゾートロープ、あるいはパラパラ漫画のように個人的に短いものを楽しむだけではなく、ある程度の長さの物語を見せる場合は、絵をフィルムに撮影し、それを映写機にかけて上映するという方法が長くとられてきた。
 静止画をカメラの前におき、シャッターを押して必要なコマ数を撮影し、静止画をとりかえていく。例えば1秒間とまったシーンであれば、24回シャッターを押すわけである。

 このカメラの前に置く静止画は、セルアニメの場合、背景とセルを組み合わせ、出来上がった状態で固定される。また、カメラがよったり、引いたりする場合、ズームレンズで操作したり、あるいはカメラ自体を前進・後退させる。左右の移動も同様で、このメカニズムが大規模かつ精密なため、アマチュアでのアニメーション制作はカメラワークを最近まで大きく制約された状態で行われてきた。
 撮影方法がフィルムからビデオになっても、この事情は変わらなかった。
 しかし、この10年のパソコンの進歩は、事情を大きく変化させた。
 パソコン上でのアニメーションは、当初は限られた色数の小さな絵がカクカクと動くだけだったが、パソコン自体のパワーアップと、画像圧縮技術の進歩は、パソコンをビデオデッキの代わりの映像録画再生機として使用する事を可能にした。

 また、フォトショップを初めとする映像加工ソフトの充実と低価格化により、パソコンにおける絵の取扱いは大幅にやりやすくなった。
 それに加え、今回紹介する「アニメスタジオII」のようなアニメーションコマ撮りソフトの出現により、事実上アマチュアとプロにおける撮影上の差がなくなった。(現在では、プロの現場においてもほとんどすべての撮影作業はデジタル可されている。)

アニメコマ撮りソフトの機能

 アニメーションは、音と映像によって構成されている。フィルムの場合は、絵の撮影されているフィルムの横に音が録音されている事が多い。

 パソコンで制作する場合、映像部分と音の部分は、プレミアやビデオショップなどの映像編集ソフトで組み合わされる。
 映像部分は、「シーン」の組み合わせによって作られる。一つのシーンはある場所、時間である。「シーン」は「カット」の組み合わせで作られる。
 従って、映像部分は「カット」の組み合わせと言う形にもなる。

 この「カット」を作るのがアニメコマ撮りソフトである。

 アニメーションでは、全体が1カットという作品は珍しくない。この場合、アニメコマ撮りソフトで一回に作成できるカットの長さが限られるため、1カットをいくつかに分割し、後で組み合わせるという方法が用いられる。

アニメコマ撮りソフトの基本的使い方

1.「フォルダ」に絵を用意する。

2.アニメコマ撮りソフトより、「フォルダ」を指定する。

3.アニメコマ撮りソフトの画面で、「フォルダ」内のどの絵をなんコマとるか指定する。

4.アニメコマ撮りソフトで、ムービーを作成する。

5.「カット」が出来上がる。

アニメコマ撮りソフトでセルワークをする方法

 1.アニメスタジオIIでは、基本的に右の列にある絵が、カメラから見て手前側にあるように組み合わされる。

 2.従って、一番右の列に背景のフォルダ、以下順にAセル、Bセル、Cセル・・・・・・・とフォルダを配置する。

 3.セルアニメの要領で各セルを配置する。


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