「春暁」

角無き冷たさの
白き暁来たりて
悩みすら消し
我が心尚一層空虚なり
小鳥の声聞けども
心和まず
ただ朝もやに心放ち
現身のむなしさを想う
春暁これ寂しからずや
眠り持たぬ夜なればこそ
なお我は

目次へ