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日本では相変わらずガンによる死者が多く、減る気配すら見えませんがそれを防ぐ有効な手だてはいくつかあります。
そのなかの一つ。
LYCOPENE(リコピン)
リコピンとはトマトを赤くする作用を持つ強い抗酸化物質であり、トマトだけではなく、また赤・ピンク色のグレープフルーツやスイカにも多く含まれています。
アメリカ政府の農業局・農業研究所によると、サプリメントのリコピンは、トマトそのものから採取されるリコピンと体内での吸収率が同一だということです。同局の研究者は、リコピンの多い食物を食べることは成人病の減少に深く関係すると述べています。
ここに実験の例があります。ボランティアの皆さんにトマトジュースを3週間飲み続けてもらい、その後皆さんのT細胞を見てみました。すると、実験前よりも免疫反応が平均33%も上がっていた事が判りました。T細胞は、体内への侵入物に対する人間の自然な免疫力とガン細胞に打ち克つための大切な役割を果たしています。
全国環境健康学の実験において、肺ガン患者の血液中に存在するリコピンのレベルを量ってみた結果、通常の人のリコピンのレベルよりもかなり低くなっていることが判りました。しかも、リコピンのレベルが低い人は、それが高い人に比べてガンになる可能性は3倍もあるそうです。また、喫煙者に関して言えばその危険性は4倍になると言われています。
アメリカの国立ガン研究所では1週間にトマトソースを含んだ食事(リコピンを含んだ食事)を通常の2倍摂取することで前立腺ガンの危険性をかなり低めることが可能だと発表しています。トマトを多く摂取するか、或いは血液中に多くのリコピンを含むことによって、肺ガンだけではなく、ありとあらゆる器官のガンの発生率を減少させますが、実験の結果、最もその危険性が低くなったのは前立腺、肺、胃でした。他には、すい臓、結腸、直腸、食道、口内、子宮がありました。
また、他の調査でも、46種類の野菜や果物とそれらを使用した食品の中で、トマトとトマトソースはもっとも前立腺ガンを予防する力が高いとの結果が出ています。
アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリションでは、白血球を活性酸素から保護するリコピンの免疫サポート力について、より詳しく話されています。
3週間、トマトやトマトを使った食事をとった人のグループと、同期間、全くとらない人のグループを比較したところ、前者は血液中のリコピンが大量に増え、後者は激減しました。また、前者は活性酸素によって受ける白血球のダメージが33〜42%も減っています。その理由は抗酸化物質であるリコピンが白血球のDNAを守るからだと思われています。
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