90万人の調査で97%以上もの人の顔にいるというから、それは恐るべき感染率です。
顔ダニは、DEMODEX (デモデクス)と言いますが、体長0.1〜0.4mmと小さく、体長の長い顔ダニは皮脂腺の栄養を吸い取り、かぶれや炎症の原因となっています。その他にも重大な肌のトラブルの原因とも考えられています。抜け毛もこの顔ダニの仕業の時もあるようです。
体長の長い顔ダニは、毛穴の中に住み着き、毛根壁に穴を開けてしまい、毛根の栄養を吸い取っています。
寿命は約3ヶ月。角質層に50個ほどの卵を産み付けます。
3回ほど脱皮を繰り返し、0.1mmから0.4mmの成虫となります。
顔ダニといいますが、全身にいて、特に皮脂の多い顔には多く住み着いているようです。
頭髪にもいますが、1本の毛穴に1〜3匹としても、約30万匹という恐ろしくたくさんの虫を飼っていることになります。顔全体では200万匹ほどいるということです。
これだけの数がただ悪さをするだけの存在でしたら、誰の顔もぶつぶつになっていることでしょう。
普段は毛穴の深いところに潜んでいて脂肪性の分泌物を食べて処理するという大切な働きもあるようです。悪さをするのはステロイド系のクリームやクレンジングの洗い残しなどによって、皮膚の常在菌のバランスが崩れたときに、皮膚表面まで出てきてしまうからのようです。肌の洗いすぎによっても悪さをするようになることもあるようです。駆除してしまうと、今度は毛のうでの脂肪分が処理されなくなってしまい別な肌トラブルに悩まされるということもあり得るようです。駆除を考えるより、上手に共存してゆくように考えてみたいですね。
肌のトラブルに対して有効と思われるものの一つに“ティーツリー”があります。
ティーツリーとは、フトモモ科メラレウカ属のハーブでオーストラリア ニューサウスウェールズが原産地です。
日本では、コバノブラシノ木と呼ばれますが、この葉の細胞内にあるオイルが、ティーツリーオイルです。
オーストラリアの先住民族のアボリジニーは何千年もの間、ティーツリーの葉をすりつぶし様々な健康的恩恵を得てきました。
ティーツリーオイルの効果は、肌をきれいに整える効果が高く、いぼやニキビの治療にも用いられるようです。
強い殺菌作用、免疫作用があり、風邪やウイスル・細菌に対して有効であると言われています。
ただし、殺菌作用による肌の殺菌効果は一時的であって通常、時間とともに正常な常在菌バランスになります。
このティーツリーオイルを使った石鹸があります。
優れた殺菌作用により脇の下の体臭などにも優れた効果を発揮します。