嫁個有銭人
  

back

”お金持ちと結婚する方法”。要はとにもかくにも、”出会い”が大切。お金持ちがいる場所に行き、彼らの目にとまらなければ、話ははじまりません。全くそのとおり。飛行機のエコノミー席に座ってエグゼクティブと出会おうとしたって無駄!ファーストクラスに乗らなきゃ・・。 なるほどなるほど。 

 ヒロイン(鄭秀文)はタナボタをただ待つのではなくて、こっちからチャンスを掴みに行く行動派という設定で全編進むかと思えば、意外にあっけなくなんとなく空気の抜けたようにただのラブロマンスに突入してしまうのです。何故? 最後まで、大金持ちと結婚するという目的に忠実で、そしてどんなに失敗してもへこたれず、あこぎな真似をしてまでも、本物の大金持ちを射止めるタフなヒロインでいてほしかったのに。

 任賢齊は、金持ちになりたいという動機付けがいまひとつボンヤリしていて、かといって、ニセの金持ち振りもとってつけたよう・・。作りようによってはもっと面白くする余地のいくらでもある役柄だったのに。金持ちクリスマスと本当のクリスマスの落差が衣装だけのようなもんで、結局最後まで印象が薄いのです。これでは物語をひっぱるパワーが弱すぎ。これはシンデレラストーリー・・のはず。王子様には約90分間の夢を見せる義務があるのです!
 
 唯一、林海峰の大金持ちお坊ちゃんがなかなか良い味出してます。