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東京都教育委員会は、全都の小学校5年生と中学校2年生を対象に「学力向上を図るための調査」と称する「学力テスト」を実施します。小学生は「国語」「社会」「算数」(数学)「理科」。中学生はこの4教科に英語を加えた5教科の学力テストです。 都教委はテスト結果を公表するとしていますが、昨年、学校名を公表し、しかも出身小学校別「成績」も公表した品川区や荒川区ではさまざまな問題点が生まれています。今回、品川区と荒川区で何が起こったのか、見てみたいと思います。
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荒川区教委では「学力テスト」の成績を上表のように学校別に学習到達度、学習意識調査とその達成率を公表しています。 品川区では中学校名を公表し、しかも出身小学校別「成績」も公表するという、これまで全国にも例を見ない異例なものです。 これは、子どもと教育に責任を持つ教育委員会として、とうていあってはならないことではないでしょうか。 第一に子どもと教育にきわめて重大な影響をあたえるこのようなことが、直接の関係者である子どもや父母、教職員に何の説明も、また意見を聞くこともなしに、当事者の頭越しに強引におこなわれました。品川区では子どもと教育不在、区民不在の強権的な態度と批判があいつぎました。 第二には、今回の「学力テスト」の成績公表は、一気に成績競争が激化し、小中学校の序列化がすすむことは明らかです。しかも、足立区と同様に学校選択制をとっている品川区で、出身小学校ごとの成績も公表するというのですから、競争は小学校入学前からの「学校選び」まで拡大し、激しい競争に子どもも親も学校も巻き込まれることになります。 品川区、荒川区とも子どもたちは非情な競争と差別・選別にさらされ、その結果、受験戦争と偏差値教育が子どもの人格形成に深い傷跡を残したように、子どもの人間形成に極めて深刻な影響をあたえることになりかねません。教育委員会が、みずから率先して競争教育を煽り、 公立小中学校の序列化を促進するなど、決して許されることではありません。 かつて、文部省は過度の受験競争は少子化が進む中で、塾通いの増加や受験競争の低年齢化に象徴されるように、子ども達の多忙化、心のゆとりを奪う大きな要因となっていることから「業者テスト」の偏差値に依存しないという旨の通達を平成5年度、14年度二度にわたって提出しています。 第三には、こうした競争と成果を子どもと学校に徹底的に強いる教育が、「成果」がすぐに現れる教育、「点」をとるための教育を横行させ、結果として手間隙かけて本当の「確かな学力」を育むとりくみや創造的な教育実践を隅に追いやることになるのではないでしょうか。 品川区、荒川区の「学力テスト」成績公表は、教職員と学校の教育的な力量を高めるどころか、教育を「成果」主義におとしめ、授業のドリル化・画一化をもたらし、教育を萎えさせ、ほんらい「人格の完成」をめざす創造的な活動であるべき教育の営みに重大な支障をきたすことは明らかではないでしょうか。 品川区、荒川区は、今回の「学力テスト」の成績公表が「確かな学力の定着を図る」ためだと述べています。そうであるなら、主権者である父母、教育の専門家として日々子どもと向き合い子どもの学力形成に直接責任を負っている教職員、教育研究者などから十分意見を聞き、「確かな学力の定着を図る」にはどうしたらよいのか、「学力テスト」実施の可否も含めて慎重に検討し、その過程を通じて関係者の理解と納得を得るようにすべきではないでしょうか。 なぜなら、教育の成果は、子どもと教育に関わる人びとの協力共同の力、チームワークによってもたらされるものだからです。 足立区でもこうした他区の経験を無批判に受け入れ、同じような態度をとるのかが問われています。 区民のみなさんのご意見をお寄せください。
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