鹿島槍ヶ岳〜赤岩尾根より〜


L:大山、宮本、久保田J、佐々木、坂野







11月22日(土) 曇り

山行目的は、冬山に向けてのトレーニングということで、雪山であることが前提だったが、雪が
少ないという噂もあり、一人2リットルの水を用意した。

大谷原の駐車場まで入って仮眠。ここにはトイレがある。駐車場から林道を1時間歩くと登山口。
数年前に初級の雪上訓練で来た時には林道から雪があったが、今年は全くない。登山口から
しばらくトラバース道を歩いて尾根に取付く。尾根に取り付いてまだ早い段階で下ってくる人が
おり、凶報がもたらされる。雪が山頂付近にしかないというのだ。

聖岳に行こうとしていた宮本さんと久保田Jさんに、こっちの方が雪があるから!と、こちらの
山行に引き込んだ手前、やばっと思うが、仕方ない…。

天気もあまり良くなくて、高千穂平まで来ても肝心の鹿島槍はガスを頂いた状態。赤岩尾根
から見る鹿島槍はカッコイイよ!などの勧誘もしたっけなぁ〜と冷や汗。雪の気配の全く無い
ザレとガレの斜面を詰めて稜線に出る。




一旦下って登り返して冷池山荘に到着。当初の予定は初日はここまでだが、入山前の予報では
明日の天気が悪かったので、テントを設営した後、鹿島槍のピストンに出かける。佐々木さんが
スマホで見ていたサイトでは明日の天気は◎となっていたが、良ければ明日も行けばいいし。

ヘッドライトを忘れないように声をかけて出発する。ひと登りしたところで坂野氏がヘッドライトが
ないとテント場に探しに戻る。布引山の手前にライチョウがいた。真っ白な冬毛に変わっていたが
この雪がない状態では目立ってしまう。



布引山山頂の東面には雪が残っていて、今シーズン最初の雪を踏む。これだけでもちょっとテン
ションが上がる。少し下って鹿島槍への登りに入る。ずっとガスの中を歩いていたが、山頂手前で
ガスの中に剱岳のシルエットが浮かび歓喜する。




ところが、山頂に抜けると、ガスが晴れて剱岳がはっきりと姿を現した。悲鳴に近い歓声が上が
る。これまでガスに閉ざされていたのにみるみる晴れて槍ヶ岳まで見ることができた。








山頂にいる間、ガスは目まぐるしく動いて、一瞬で景色を隠したりまた見せたりしていたが、下山
にかかる頃には残照に浮かび上がる剱岳がずっと見えていた。

布引山手前でヘッドライトを点けたが、布引山の下りは結構岩が露出しており、注意が必要だっ
た。





(タイム)

6:41 大谷原〜10:43 高千穂平〜13:13-13:55 冷池山荘〜15:03 布引山〜16:05 鹿島槍南峰〜
16:57 布引山〜17:41 冷池山荘




11月23日(日) 晴れ


朝から快晴。山頂の展望は昨日で充分に堪能したけれど、この天気で下山のみというのも勿体
ないので、布引山まで行くことにする。体調不良の久保田Jさんはテントで待機。




下は雲海、上空は快晴。鹿島槍は期待通りに格好いいけど、雪が付いてたらもっと格好いい
のになぁ〜と思う。




良い天気で、展望も十分に楽しめた。しかし、やはり昨日のドラマチックな展開の印象が強烈で
ちょっと単調な景色に思えてしまったのも正直な感想。

テントに戻って一息いれて撤収。久保田Jさんの体調も回復、行けばよかったかも…と残念そう
だった。

下りは駐車場まで3ピッチで下り、大町温泉に寄って帰った。


(タイム)

6:50 冷池山荘〜7:56 布引山〜8:42-9:25 冷池山荘〜10:25 高千穂平〜11:57 林道終点〜
12:42 大谷原