9月12日(土) 晴れ 今回の実施場所は、かねてから目を付けていた横窪沢小屋のテント場。標高は、実施場所の 2000mルールを下回る1600mほどだが、小屋の営業終了後でもきれいな冬季トイレが開放 されており、水場もあり、ビバーク訓練に快適さを求めてはいけないが、快適な訓練となった。 横窪沢小屋までは、終盤に急登があり「新人いじめ」との声も出るが、4時間ほど。昼前に到着。 ひと息ついた後、全員でテント設営。続いてツェルトを張る。 設営は、立木とストックを使う方式と、立木と立木の間に細引きを渡して吊下げる方式の2種類。 しっかり「張る」ためには、少なくとも裾の四隅に張り綱をセットしておくことが必要。あまりに普通 に張れてしまい、ビバークという感じがしなかった。 その後、メタを使って個々にお茶を沸かして飲み、自由時間。若い新人女子を前にサブ講師が 嬉しそうにお喋りする声を後に自分は早々にテントに撤収して昼寝に入る。その後も新人2人は それぞれのツェルト越しに楽しくお喋りをしていたようだ。 気象通報の頃に一旦テントに集合して夕食を済ませる。テントで寝てもいいよ、と言ってみるが、 神谷さんだけでなく、今回が山で泊まるのが初めてという設楽さんもツェルト泊を希望し、去って 行く二人を見送るサブ講師が寂しげであった。 (タイム) 7:47 沼平〜9:08 ヤレヤレ峠〜 10:00 ウソッコ沢小屋〜11:52 横窪沢小屋 9月13日(日) 曇り/晴れ 3時起床。朝ご飯に集まった2人に感想を聞くと、ツェルトの内側に若干の結露はあったものの 快適だったとのこと。天気が崩れなくてよかった。 今日は茶臼岳をピストンの予定で、出発してすぐ急な尾根を登る。昨日の天気図で、これから 寒冷前線が通過することになっているのであまり天気は期待できない。しかし最初の休憩では 朝焼けの空と大無間岳などがきれいに見えた。標高を上げると富士山も見えたが、雲がどん どん厚くなり、茶臼小屋手前で雨がパラつき始める。 茶臼小屋は営業していて灯りが点いていた。風があって寒く、カッパを着る。稜線のコルへと登っ て行く途中、稜線から下りてきた単独の女性に、風が強いので気を付けてくださいと言われる。 「はーい。」と返事をする一方で、承知してますよ、と思いながらコルに出ると、うぉっ!というくらい の強風に煽られる。しっかりと足を踏ん張らないと身体を持っていかれそうだ。でもまぁ、稜線は 広いから多少よろけても危険はなく、ガスッているけど視界はあるし、茶臼岳まではそんなに長く かかるわけでもないので山頂を目指す。新人にとっても山の悪天候を経験するいい機会だ。 強風に雨粒が混じってズボンが濡れるので、山頂手前の風の当たらない灌木帯でカッパのズボ ンを履く。山頂も風が強く、写真を撮ってすぐに撤収。 風が収まることなく吹きつける中を戻り、コルから下ると強風から解放された。横窪沢小屋まで下 ると天気も良く、テント、ツェルトを撤収して下山。 下山後の温泉は白樺荘(510円)。お昼もそこで済ませ、千頭駅に寄って顔色の悪い機関車を写 真に収めて帰った。 (タイム) 4:54 横窪沢小屋〜7:00 茶臼小屋〜7:41 茶臼岳〜9:10 横窪沢小屋〜10:42 ウソッコ沢小屋〜 12:47 沼平 |