早月尾根


L:坂野、曽根崎、松野、大山



12月29日(日)

年末年始の予報は思わしくない。初日の入山は馬場島までとして朝6時に浜松を
出る。今回は入山前のお寿司は封印。お昼も高速のパーキングのコンビニで済ま
せて伊折に入る。


長い林道を3ピッチで馬場島へ。やっぱり疲れた。山タンを受け取り、ちょっと
緊張する。山荘の近くの建物の下にテントを張っていいと言われ、静かで快適
な環境で熟睡できた。


13:14 伊折 〜 15:54 馬場島


12月30日(月)

4時起床。

前日入山した人がいたのでトレースがある。

馬場島で会った人の情報では、1500mくらいまでトレースがあるらしい。追いつく
かな…と思いながら進む。松尾平にテントがあった。急登を黙々と登る。途中、
日帰り装備の単独男性が追いついてきた。ハーネスを着けていたのと、○ズキの
作業服のような青いズボンを疲れた目が記憶した。

2000m手前でラッセルする先頭集団が見えてきた。


休憩をした後、最終ピッチで追いつく。何だか先頭でラッセルしてる人がすごい。
さっきの青いズボンの人だ。ずっとラッセルしている。しかも速い。その後ろをリー
ダー坂野が付けている。自分たちの後ろにいるおじさんが、先頭の人はイナバさん
という去年テレビ番組で押切もえをガイドした人だと解説してくれた。

その番組、見た!毎年この時期にトレースを付けに登るそうだ。


やがてリーダー坂野が交替して、おかげで長い早月尾根のトレースに浜松労山区間
ができた(自分らは出る幕なかったけど…)。最後はイナバガイドのラッセルで小屋
までトレースがついた。

小屋のところに出ると、すごい風が吹いていた。ここにテントを張るのか…と思うが、
早く場所を決めないと他のグループが既に張り始めている。小屋の入り口はビニール
シートを重りを付けて垂らしてあり、そこをくぐって下りると小屋の入り口の戸があった。
実に合理的と感心した。

6:18 馬場島 〜 13:06 早月小屋


12月31日(火)

4時起床。ひと晩、風の音やテントに雪が当たる音が気になった。外に出るとやっぱり
ガスってるし、小屋までのトレースも埋まっている。小屋の入り口も雪に埋まっていて
小屋のトイレに行くだけなのに除雪で起き抜けにひと仕事。

コンディションとしては2年前に撤退したときよりも条件は悪かったが、取りあえず行け
るところまでと出発する。風が強く、先に出発した人のトレースはほとんど埋まっていた。
リーダー坂野が先頭を行く。松野さんが交替するよと呼びかけていたが交替すること
はなかった。昨日のイナバガイドに刺激されたのか…。

1ピッチ進んだところで先頭に追いつきアイゼンに履き替える。輪かんのまま追い越し
て行ったグループがその先でアイゼンに履き替えていたのを追い越し、自分たちが先
頭となる。相変わらずリーダー坂野が先頭で進んでいく。


行動は10時までとあらかじめ決めており、2614ピークに達したところで終了とする。
強風、視界なし。この先は尾根も細くなっており、岩場のルートファインディングにこの
視界では危険。ちょうどいいキリだろうと思われた。後ろから来ていた2人組もここで
引き返した。


結構急なところも登ってきたので、下りは慎重に早月小屋まで下る。明日以降、冬型に
なって天気の悪化が予想されるので、テントの中で一服した後、雪の降るなか撤収して
馬場島まで下ることにする。


今日下りた人が多かったのでトレースはしっかり付いていた。高度を下げると風も穏
やかになり雪も止んだ。再び快適な馬場島の屋根のあるテント場で穏やかな大晦日
の夜を迎えた。

7:17 早月小屋 〜 9:43 2614ピーク 〜11:00-12:27 早月小屋 〜 15:14 馬場島


1月1日(水)

5時起床。雪が降っていたが、屋根のおかげで撤収もラク。再び長い林道を歩いて伊折
まで。気温が高いらしく、途中から雨になった。

下山後、富山市内の回転寿司で、念願の寒ぶりを堪能して帰路に着く。

7:28 馬場島 〜 9:30 伊折