4月18日(土) 晴れ 春山に向けてのトレーニングで黒戸尾根へ。正月山行で黒戸尾根に行きそび れた宮本さんは意気込みも並々ならぬものがある様子。 仮眠なしで早朝に登山口へと向かう。今回、坂野氏には最後尾を歩いてもらい、 自分たちの「女の子ペース」に合わせてもらう。(「女の子?」の声は無視) 黒戸尾根は名前とは裏腹に明るい気持ちのいい尾根。下の方ではミツバツツジが たくさん咲いていた。1800mくらいから部分的に雪が出てきたが、ほぼ夏道を歩き、 刃渡りにも雪はなく、鎖ががっちりセットされた岩場を歩く。 刀利天狗手前の鎖場に一部凍結箇所があったものの注意して進み、黒戸山の長い 巻道は雪道。五合目の手前でアイゼンを装着し、コルから長い梯子や鎖場を通過 する。リッジ状の岩に刻まれたステップを鎖を頼りに登る箇所では、岩に慣れない 宮本さんを坂野氏が下で足場を指示するなどしてサポートしていた。 七丈小屋までは結構長くて、ちょっと疲れの見えた宮本さんに「人の声がしたから 小屋が近いかも!」なんて地図も見ずに適当なことを言ってまだそこから1ピッチ 以上あったりして嫌なリーダーだった。 七丈小屋では管理人さんから、今日遭難があって2人亡くなったと告げられる。 言われてみればヘリが飛んでいたっけ。ロープを持っているか聞かれ、補助ロー プなら…とか、3本あるから30mとかごにょごにょ言ってしまう。前に3月に登った 時は50mロープを持って来たが、無くてもよかったと思ったため今回はなしにした んだけど。 テント代を一人600円払って水をもらって夏のテント場に向かう。勿論そこは雪の 尾根になっていて、3張張られたテントの先の尾根上にテントを張る。小屋でもらっ た水は、あまりに臭くて、これならガスを使って水を作った方がよかったと思った。 (タイム) 7:17 駐車場〜11:54 刃渡り〜 14:10 5合目〜15:56 七丈小屋〜16:26 テント場 4月19日(日) 晴れ/曇り/雨 3時に起床して5時にスタート。テントで準備しているうちから小屋泊まりらしい人 とかがテントの前を通過して行った。テント場でハーネスを装着。途中で日の出を 拝みながら8合目で一服。8合目の先から岩が出てくる。 鎖を使って一枚岩を乗っ越すところでは、まだビレイ用の補助ロープを出していな かったため、長スリングを宮本さんのハーネスに掛け、坂野氏の腕力で引っ張り 上げる。夏に鎖場となっている凹角は雪で埋まっており、やや硬い雪面に前爪を 蹴り込んで登って行くのだが、こういう雪面が初めての宮本さんはちょっと苦戦して いる様子だった。 そこを越えたところで休憩。下りてくる人が続々と通過する。 そこからは特に危険な箇所はなく、緩やかなアップダウンで甲斐駒ケ岳の山頂。 しかし雲行きは怪しい。 山頂で宮本さんが運んでくれたレッドブルを分けてもらい、カンパイする。 下りは、例のルンゼで坂野氏に先に下りてもらい、宮本さんを補助ロープで2ピッチ 確保、更に鎖のある1枚岩も念のため確保して下る。テント場手前の斜面で雪上 歩行の練習を軽くしてテントに戻る。 下山、七丈小屋で雨が降りだす。岩のリッジでもう一回宮本さんを確保した後、下りは 坂野氏を「女の子速度」から解放してやり、5合目と刀利天狗下、横手分岐でそれぞれ 足を揃えて駐車場に戻った。 (タイム) 5:00 テント場〜5:49 八合目〜7:50 甲斐駒ケ岳〜9:45 テント場〜11:47 五合目〜 16:50 駐車場 |