12月19日(土) 晴れ 雪山トレーニング。西尾根は数年前の3月に行ったことがあり、アプローチが短く 手頃感がある。 沢渡の駐車場に着くと、トイレの前にタクシーが1台停まっていて、中で運転手さ んが爆睡していた。予約の人がいるので待機しているとのことだったが、その前 に行ってくれるとのこと。子供の冬休み中、年末年始以外は週末でも1台しか上 がってきていないようで、予約をした方がいいらしい。 釜トンネルは、上高地で作業するダンプがひっきりなしに通り、排ガスで窒息しそ うだった。大正池手前で林道に入り、西尾根の末端に取り付く。下部は春の時も 藪だったが、雪の少ない今年も当然藪。「え、ここ登る!?」と戸惑い顔のJさん。 尾根に上がると笹だけでなく灌木・露岩もあり、これが続くのはキツイな〜と内心 思いながら登って行くと、尾根上に電気設備のような構造物があった。ここから 一旦藪が薄くなり、少し進むと電柱が2本立っていてそこから下の林道まで刈り 払いのされた作業道が一直線に下りていた。 Jさん、ごめ〜ん。 ここを登ってきている足跡があり、先行者がいる模様。ここからは尾根も広がり、 笹だけになった藪をかき分けて登って行く。 テント予定地の1960m付近まで3ピッチ。藪の中にテントを張る。 天気は予報に反して良い方向に向かっているようで、朝方はガスがかかってた穂高 もいつの間にか晴れ上がり、夕方には綺麗に赤く染まった。(樹林帯で写真がちゃん と撮れないのが本当に残念だった。) (タイム) 8:29 釜トンネル入口〜8:53 出口〜9:23 西尾根取付〜12:38 テント場 12月20日(日) 晴れ 明るくなってから出発。テント場からアイゼンを装着する。ひと登りすると、尾根の 真ん中に4〜5人用くらいのテントが張ってあった。こちらも藪の中に張ってあり、 あまり快適だったとは思えない感じ。 テントを避けて先に進む。 2050mのジャンクション手前、先行者が左に巻いていた所を右に巻いてみたら 案外悪かった。ジャンクション付近は、傾斜も落ちて雪もあり、テント設営に良さそ うだった。 ジャンクションからは、樹林の急登を淡々と登る。右手に視界が開けて乗鞍が大 きく見えてきた。 やがて樹林帯を抜け、やっと穂高方面の視界が開ける。 雪が増えてきたものの、這い松などが頭を出していて歩きにくい。2500m付近で 下山してくる先行チームとすれ違う。学生っぽい若者4〜5人で、挨拶が明るい。 その先の核心部。上部には短い岩場があるが、残置ロープあり。 その後もしばらく雪と這い松のミックスした尾根を登り、尾根が広がっても這い松に 足を取られて歩きにくかった。 山頂到着は予定より若干遅れた。タクシーの時間を考え15時に下山できる計算で リミットを10時に設定したが、最悪16時でも良いと言われていたので何とかなるだ ろう。 山頂は360度の展望で最高の天気だった。 下山は樹林帯までは慎重に下る。ジャンクション下の巻きは、下りは先行チームの ルートを行ってみた。少し大回りしている感はあったが、こっちが正解かな、という感 じ。 テント場に戻りテントを撤収して下る。下るにつれ段々藪が高くなる。登りよりも藪で 尾根が判然とせず、2回ほど尾根を外れて修正。登りで付けておいたテープも多少 役に立った。 林道に下りる際には、例の作業道を使ってみたが、これが滑る!ボロいトラロープも あったが、笹を掴んで後ろ向きに下り、林道に下り立ってホッとした。 携帯が通じたので、ここでタクシーの運転手さんに電話して釜トンネルへと向かった。 帰り、竜島温泉で汗を流し、初級の雪上訓練の帰りに話題に上った山賊焼の店に行 く(店名は「松花」で、そば屋の看板が出ていた)。評判通りのボリュームで、美味しか った。 (タイム) 6:43 テント場〜7:26 ジャンクション〜10:16 霞沢岳〜12:34 テント場〜14:50 取付 〜15:30 釜トンネル出口 |