南駒ケ岳


L:坂野、大山








3回目の4月の南駒ケ岳。今度こそ登頂したいという思いはいつになく強い。…しかし
天気予報はいまいち。ガソリン高のご時世に敗退覚悟で出かけるか否か。迷ったが、
直前の予報は土曜日は◎。土曜日に賭けることにして出発した。

登山口で仮眠して出発。林道を1時間強歩いて南駒の登山口へ。入ってすぐの登山
道は雪で覆われていたが斜面に取り付くと雪はなかった。あまりに雪がないので、
テントを張る場所に雪があるか心配になってくるが、1700mくらいから登山道に雪が
出はじめる。

雪に厚みが出てくると気温の高さで緩んだ雪を踏み抜き消耗。テントのデポを予定し
ていた2250m付近までテント装備を担いで行くことを早々に断念、1800mで樹林
が開けて傾斜が落ちたところにテントを張り、アタック体勢に切り替える。

身軽になって(ロープを担ぐリーダーはそれ程でもないらしいが)先に進む。雪が増え
てきても樹林帯は緩んで締まりのなくなった雪に悩まされながら一歩一歩、ロシアン
ルーレットのような気分で前に足を踏み出す。

テントをデポして2時間で、当初のデポ予定地に着く。そこからドSな急登を登って
2411m三角点に着く。2591ピーク手前は痩せた稜線沿いに進む。




2591ピークで樹林を抜ける。前方のピークはガスがかかっていた。今日は完璧な
天気かと思ったが、既に下降傾向のよう。





右側にできた雪庇を気にしつつ進み、過去2回ロープを出したところに出る。相変わ
らずのナイフリッジになっているが、何となくロープを出す雰囲気にならずそのまま
注意して進む。雪が緩んでいるのでこんなところでも足が抜けヒヤッとする。

2712ピークを越え、前回と同じく岩の基部に沿って登って行こうとしたところ、空洞
ができていて腰まで雪に埋まり、尾根上に上がる。尾根上は所どころ岩場がある。

やがて前回の撤退地点まできて時計を見ると15時を回っている。




日帰りではないので、暗くなる前に2411三角点、できればその下ったところの方向を
変えるところまで戻れればいいと思っていたので前進に問題はない。目の前の岩を越
えるとあとは山頂まで緩やかに登る。山頂まで30分だった。思ったより近かったので、
山頂標識も出ていなかったし、本当にここでいいのか疑って地図とコンパスで南北の
稜線と見比べて山頂と確認する。遠かった…




下りも雪の状態が悪いので慎重に進む。2712ピークは南駒側から見ると山頂を巻く
夏道が出ていたのでそれを利用してショートカット。2591ピークからの下りは、雪が抜
けまくって腰まで埋まる落とし穴に何度もはまりながら2411三角点まで。ここまでくれ
ば大きな踏み抜きもなく、トレースを辿り、途中でヘッドランプをつけてテントに戻った。

あー、疲れた。

疲れすぎて食欲がなく、お酒とおつまみをつまんで10時前に就寝した。


翌朝、6時起床予定だったが30分早く起きてしまう。雪に足を取られながら下り、間も
なく雪もなくなり、登山口まで順調に下る。車の鍵を渡しておいて、気兼ねなくのんびり
フキノトウを収穫しながら駐車場まで戻った。荷物を車に積み込んだところで雨がパラ
つき始めた。

温泉は、フォレストスパ木曽の中の閉鎖した日帰り温泉施設の向かいに「あてら荘」と
いう宿泊施設があり、そこの温泉を利用する。内湯のみで500円だった。


<タイム>

(1日目)
5:50 駐車場 〜 6:57 登山口 〜 8:37-9:20 テント設営(1800m)〜11:59 2411三角点
13:20 2591ピーク 〜 15:30 南駒ケ岳 〜 17:34 2411三角点 〜 18:59 テント場

(2日目)
7:47 テント場 〜 8:35 登山口 〜 9:54 駐車場