野谷荘司山〜三方岩岳


L:大山、久保田J、世田








3月5日(土) 曇り/晴れ

当初は深南部の不動岳に行く予定だったが、2月の黒法師岳の際、戸中山林道に
懲りごりしてしまったため(雪もあまり期待できない)、計画変更。開通したばかりの
新東名区間も走れるので野谷荘司山〜三方岩岳にした。

今日の天気は良いはずなのに、途中から雨が降りだした。天気は大丈夫だろうかと
思いながらトヨタ白川郷自然村を目指すが、予定していた道路が除雪されてなくて
通れないのにナビに通行止め情報が来ていなくてちょっと迷走。有料道路の白山白
川郷ホワイトロードを経由して無事に到着(道路は自然村までは除雪、無料)。

除雪の最終地点には既にたくさんの車が停まっていて、自分たちもそれに倣い路肩
に止めていると自然村の職員らしい人に自然村の駐車場に停めてフロントに鍵を預
けて行くよう言われ、そのようにさせていただく。雨はほとんど止んでいた。




最初から輪かんを着けて白谷の手前まで林道を歩き、尾根に取付く。先行はスキー
やスノーシューばかり。悪いなぁ〜と思いながらも、そのトレースを輪かんで踏んで
行く。輪かんのトレースをつぼ足で潰されると歩きにくくなるけど、スキーは長さがあ
る分いいのかな、などと考えながら登ったが、後で気が付いたが、このトレースを付
けた人たちは下りは谷へ滑走して行くのだから関係ないのだ。




急な樹林帯を淡々と登る。尾根の向きが変わると南からの風が強くなった。強風に
晒されてなかなか休憩を取れる場所がない。




1500m付近から周囲がガスに包まれてほぼホワイトアウト。しかし足元や直近の
様子は見えるので注意しながら進む。スキーのトレースがエッジを効かせて斜面を
トラバースして行ってる所は目の前の斜面を登る。

しかし、1602ピークは登った上の様子が伺えず、傾斜も急で雪が硬くなっている
所もあり、輪かんで直登するのを諦め、スキーのトレースを辿って巻く。

真っ白で前方の様子も上方の様子も見えない中、少しの間ガスが薄くなったとき、
自分たちがかなり斜面に入り込んでしまったのに気づく。トラバースしているのは
風下側で、上を見ると雪庇まではいかないが薄い張り出しがあり、雪崩事故の多
いエリアであるという事前情報も相俟って気持ち悪かった。

早く脱出しなければ!と、尾根に抜けられそうなラインを直登して尾根に出ると
ホッとした。ちょっと巻くだけのつもりだったけど、思っていたより下から大きく巻い
ていて、ガスで視界のない中、不注意な行動だったと大いに反省した。






そこからひと登りで三方岩岳方面へのジャンクション。日曜日の予報の関係で1泊
を日帰りに計画変更した際、野谷荘司山ピストンにすると残留当番のやまたくおさ
んに伝えてあったものの、心の中に、あわよくば三方岩岳まで…という思いは持っ
ていたが、まだ隠しておく。




ジャンクションから野谷荘司山を眺めて思ったよりも遠いと思うが、ここから天気は
どんどん良くなり、野谷荘司山に登り切る頃にはすっかり晴れていた。




南方の白山にはガスがかかっていたが、北方の笈ケ岳方面はきれいに見渡せた。
展望を楽しみゆっくり休憩してジャンクションに戻る。ここで三方岩岳経由で下山する
案を提示してみる。世田さんは「行きたい!」と即答。Jさんには戸惑いが見えたが、
大まかな時間の読みを伝え、下山は遅くなるが日没までには下山できる見込み、
下部の樹林帯はともかく上部は傾斜の緩い三方岩岳から下る方が安全とか説得
する。勿論、Jさんなら歩けると見込んでいることが前提だけど。

ちょっと強引に行く方向で結論を出し、残留当番のやまたくおさんに連絡(留守電)を
入れておく。

三方岩岳までは傾斜の緩い広い尾根を快適に下る。視界がないと方向を定めるのが
ちょっと難しいかもしれない。最初はスキーのトレースがあったがすぐになくなって
しまう。途中、白い冬毛の野うさぎの死骸があった。捕食されたのではなく、行き倒れ
ている(いわゆる自然死な)感じだった。いつか生きているのを見たい。






1720のピークに登り切ると、お布団のような雪庇が発達した尾根が続いていて、
それらを回り込んでその先に三方岩岳があった。思ったより遠いな〜。






雪庇を避けて樹々の間を進む。ピークの端から一旦下って三方岩岳に登り返す。
山頂部に出るとトレースが出てきた。さらに進むと輪かんのトレースがあり、心強く
なった。スキーのトレースは信用できないけど、ピストンしている輪かんのトレースを
辿れば効率よく下れる。




三方岩岳の岩の基部をトラバースしている記録を読んだので、念のためロープを持って
きたけど、トレースは北側に一旦下って大きく巻いていた。




尾根は広くなだらかで快適だが、気温が上がり雪が腐って重い。1回軽い登り返しが
あるがあとは下るのみ。下るに従い風が強くなってくる。






下部の樹林帯は急なうえに腐った雪でトレースも深く、股関節に疲労が蓄積される。
予定では尾根を真っ直ぐ傾斜の緩い方に下りて林道に出る計画だったが、トレースは
夏道を白谷の方へ下りていた。急な斜面をジグザグに下り何とか白谷まで下る。

あとは気楽に林道を歩き、フロントで鍵を受け取って駐車場に戻る。温泉は近くの
白川郷の湯へ。宿泊施設なのに日帰りで21時まで入れるのは嬉しい。

紅葉も良いらしいので、次回は秋に来たいね〜などと話した。


(タイム)
7:31 林道〜7:57 取付〜11:55 三方岩岳分岐〜12:19-40 野谷荘司山〜12:55 分岐
〜13:47 1720ピーク〜14:46 三方岩岳〜17:13 白谷〜17:51 駐車場